Montag, 30. September 2013

諸国民の戦い記念碑 Völkerschlachtdenkmal

今年はリヒャルト・ヴァーグナーとジュゼッペ・ヴェルディの生誕200年記念年(“ネン”が多いな…)だそうですが,ライプツィヒの人々にとってはヴァーグナーと同じくらい重要そうなのが,この地で200年前にナポレオンとプロイセン他連合軍が戦ったと云う事実であります。
残念ながら私の守備範囲ではありませんが,ちょっと調べた限りでは重要度は高いみたいです。ベルナドッテ,シュヴァルツェンベルクと云った私にはおなじみの,名前だけは聞いた事がある英雄が参戦していたようですが,だからと云って急にこの戦いに興味を持つようになるワケではありません。
ここで連合軍が勝利した事でドイツはナポレオン支配から解放されたんだそうですから,そりゃ重要ですよね。この戦いを記念する碑が中心部から少々離れた場所にあります。




遠めにはアンコールワットのようなこれがそれです。とんでもない大きさです。ベルリンのソ連軍戦死者慰霊碑を真っ先に思い出しましたが,こうした度肝を抜かれるほどの巨大モニュメントは赤い国の専売特許だと思っていました。



浅そうな池?を挟んで碑と相対しているのは見晴らし台というのか,上段左のこの塊です。これはこれで結構な大きさ。こう云う造りと,ナゼか必ず自転車を横付けして台の上で寛いでいる人がいる事はベルリンの物件と同じです(ベルリンのは池ではないけれど)。
町の中心部からここに来れば,よほどのひねくれ者でなければ先ずはこの台を目にし,池の横を通って碑の真下まで行く筈。そこにはさっそくこんな勇壮な彫刻が施されています。モティーフこそ違えど,なんだかアッシリアを思い起こさせられるような…。



先ずはEVに乗って最初の階で降ります。EV内には海抜**メートルと表示されていますが,それぞれの高さは記憶しておりません。碑の中はこんな感じ。最初の階には立像が並んでいます。立像の背後には顔。すべて,意味解りません。
ここから再びEVに乗るか,外階段を上るかして次の階に到達します。

 

次の階には坐像がド迫力で鎮座。最初の階よりも像が身近…というのもヘンですが,像の圧が強い!真下に立つと像の全容は見えなかったと思います。そのくらい大きいんです。足指の爪は私の掌よりも大きかった。
私は像は像だけで撮りたいクチなんですが,十何分も自分フォトを撮って動かない客がいて,私が諦めて“込み”で記録した物を参考までにくっつけておきます(「大きく表示」なんてしないぞこんなもん)。これで像の大きさが想像出来ると思います。



ここから先は人力のみ。上りと下りが仕切られた階段と,仕切られていないのに一通と厳しく決められている(信号アリ)階段で屋上に到達します。展望スペースとしては2段階の高さ展開でした。ただ,低い方の展望スペースが坐像と同じ高さだったかはもう自信ありません。





上のが低い方,下のが高い方の展望スペースから見える物。ヘタすると柵と台を兼ねている構造体が見えてしまう高い方よりも私は低い方が好きです。


この碑では何事か工事が行われていました。改修なのか展示部拡張なのか,ちょっとはかりかねるような。ナポレオンとの戦いは10月に起きました。記念式典的な事をやらない筈がないですから(言い切っちゃって大丈夫かなぁ…),それに合わせての事なのかな。

Sonntag, 22. September 2013

ドイツ連邦議会選挙(2) Bundestagswahl 2013 (2)

(1)で大量の記録を載せた次第ですが,あれでも私は結構抜粋したつもりです。実際にはすさまじい数のポスターが貼り出されていました。また,ザクセン,ザクセ ン=アンハルト,テューリンゲン各州(ライプツィヒからアイゼナハまでの各都市を擁する州)でしか見ない物,逆にバイエルンでしか見ない物もありました。
ポスターのヴァリエーションと政党力には関係性はあるのかないのか。再選するだろうと言われているCDUのが私が見た中ではかなり少なかったし,マルクス・レーニン党と海賊党は「数撃ちゃ当たる」とでも思っているのかと思うくらいの充実ぶり。
こちらでお示しするバイエルン民族党までのは基本的に,バイエルンでしか見なかった選挙ポスターです。「こんなにいっぱい政党があったのか」と驚いた,今年のドイツ滞在でした。



Alternative für Deutschland
ちょっと調べただけで複数の翻訳候補が登場します。どれもしっくり来ないんですが,私自身もウマい言葉を探せません。それだけ日本での認知度が低いと云う事なんでしょうけど,彼等にとってのalternative(英語と同じです)の対象は通貨。アンチユーロの党だそうです。



キリスト教社会同盟
保守界の雄,当然バイエルンの党です。ポスターに遊びがありません。



自由民主党(なんと,セキュリティチェックが必要なサイトです。初めて見ました)
東洋出自の党首を初めて見たのは随分前ですが,東洋人としての私が持っていた違和感はだいぶ減りました。ライプツィヒでは後述する大型看板を1枚見つけたのみでしたが,バイエルンではこう云う一般的な物がいくつか。でも決して多くはありませんでした。CSUと違ってバイエルンに特化している(?)政党ではありませんが,土地に関わる英雄を引き合いに出したポスターを作成しています。ただ,この人選には少なからず問題があるんじゃないかと…。



フライエ・ヴェーラー
…うーむ,こう云う訳し難い物はいっその事そのまま独語で書いておいた方がいいんだろうな…って事でこう表記しました。地方自治の強化を目指している…のかな?ちょっと自信ありません。刷られた状態で既に褪せたような色遣い。



うっ…全然難しくない単語の組み合わせなのに日本語に換えられない。
エコにして民主主義的な党(ÖDP),フライエ・ヴェーラーもそうですが,本拠地はバイエルン州のヴュルツブルクだそうです…うーんホントになんて日訳すればいいだろう。全体的に低予算な感じのポスターです。左端の御仁は党首。



共和党
たった1枚見つけたのみでしたが,最初はレゴブロックでも並んでるのかと思いました。なかなか強烈なセンス。他のも見てみたくなります。



…素性は突き止められなかったんですが,同一人物の議員(獣医さん)が載っているのでひとつの団体のポスターの筈です。動物愛護,自然保護をコンセプトとしているに違いありません。おおいに共感するところではあり,ポスター自体もとてもイイと思うんですが,貼り方にセンスがありません。板を節約してるのか?



バイエルン民族党
名前からは保守のにおいがプンプンしてきますが,実際はバイエルンの連邦共和国脱退を目指す,大丈夫か?と問いたくなる党。この色遣い!国粋主義的(そしてこの“国”がバイエルンなのだ)。



今までお示ししてきた物は基本的に歩行者の目に止まるサイズと配置を考えられていた物でした。中東部3州では柱状の物(標識,街灯等)に,ちょっと高くくくりつけられていました。子供には見えないでしょうが,そもそも選挙権がないのだからそれでいいのでしょう。バイエルンでは基本的に床置きと云いますか,接地させて木にくくりつけたり,3枚で木をぐるっと囲ったりと結構強引。その方法を採る分ポスターも大きくなります。場所によってはこの画像のように,木に空きがないくらい。縄張り争いなんかしてるんでしょうかねぇ。
グダニスクを挟んでバイエルンに入ったので,中東部3州を離れてから日が空いた分ポスターは濡れたり剥がれたりとヒドい有り様でした。それは仕方ないとしても,中東部のように高いところに設置すればイタズラはされないでしょうに。









そして,このふたつはいずれもライプツィヒで見つけたものですが,交通量の多い道路に向けて大型でシッカリした素材の看板も出ています。完全にドライヴァーを意識してますね。
中東部のポスターは小さいので,この目的では使い物にならないんでしょうね。バイエルンのポスターならそのままイケそうです。



一度だけ遊説カーを目撃しました。このゲーリンク=エッカート女史の写真はライプツィヒでもミュンヒェンでも見ましたから,結構な高位に就いていて,その分全国行脚が必要なんでしょうね。
緑の党は随分選挙運動を頑張ってるように見受けられました。候補者より国民をモデルに起用したポスターを,それも随分多く作成し,そこにはワケのわからないお言葉が書き連ねられていました。滞在中に見つけたニュースに「国民の多くは選挙ポスター(の言葉)を理解していない」とありました。なんぼスローガン好きのドイツ人でも,行き過ぎるとダメみたいです。最たる物は海賊とここ緑ではないかと私は想像しています。


うーん改めて並べてみると壮観です。こうやって冷やかし半分で集めた大量の記録とともに,選挙結果に注目してみたいものです。

Samstag, 21. September 2013

ドイツ連邦議会選挙(1) Bundestagswahl 2013 (1)

明日はドイツ連邦議会選挙の日です。
日本にいても選挙結果の影響を実感しにくい生活をしている私にとっては,外国の選挙結果は勿論「だから何」 な物件ではありますが,自分がいた間にキャンペーンが始まったので,ポスターを記録して集めてみようと思うに至りました。
いまだにライプツィヒの報告を続けている状態ではありますが,この選挙ネタにはその後訪れた各都市での収穫物と総合してあります。私がこの休み中に訪れたドイツの町はライプツィヒの他にデッサウ,アイゼナハ,ハレ,レーゲンスブルク,ミュンヒェン。ライプツィヒからデッサウまでは中東部(全て旧DDR),レーゲンスブルクとミュンヒェンはバイエルン州に属しているので南方です。アイゼナハで最初の選挙ポスターを目撃しました。ここに行ったのは11日。私が11日までに見落としていたのでなければ,この日に運動が解禁された…と解釈していいのかな?

ヴァリエーションとしては
・ 地域の候補者を撮影した物
・ 遊説の案内…写真入り,文字のみ
・ スローガンやら選挙公約やら,なんだか暑苦しい言葉をつづった物
・ 虎(党の重鎮)の威を借る的ポスター
と,日本とやってる事はかわりません。それでは政党別に。

リンケ(「左翼党」と日訳されているらしい)
左翼の割にはおとなしめ。



緑の党
環境政党だからか?牛君まで登場。とにかくパターン数では郡を抜いていました。




キリスト教民主同盟
メルケルの所属政党。なんたることか,各都市回って取れた記録はこの2点だけ,いずれもライプツィヒで。メルケルは今週はかなり遊説していたようですが,あんまり貼り出さないんだろうか。



社会民主党
メルケル打倒候補とされているここは先代首相を輩出した党で,だからなのか上段右端のシュタインブリュックとの対談番組も組まれていたと思います。
下段は全てミュンヒェンでの記録。オクトーバーフェストの季節には,バイエルン州の民族衣装を着てビアホールに行く人々をものすごく見ます。タウゼント,ポスト(イジられてますが,ドイツ人もこんな事するんだなー)両候補,有権者にコビてる。




ドイツマルクス・レーニン党…とでも訳せばいいのだろうか?
バイエルン州ではひとつも見なかったこの党のポスター,とにかく熱い,“熱”苦しいんです。




ドイツ海賊党…と訳されているようです…。
この政党,初めて知りました。それなりに支持もされているようです。
他の政党に比べて,ゴテゴテ書き過ぎているキライがあります。