不思議のメダイユ教会 Chapelle Notre Dame de la Médaille Miraculeuse
昔,物を買った時に顧客プレゼントとしてここのメダルを手に入れて以来,気になっていた存在。「奇跡の」「不思議の」のどちらの訳も日本で通用しているようですが,前者は煽情的であざとい感じがするので,私は「不思議」を選びます。
ここの修道女カトリーヌ・ラブレさんのところに聖母が2度現れて直接・間接的に言葉をたれ,ラブレ修道女はその言葉に従ってメダイユを作ったそうですが,それを身に着けた者が次々と恩恵を受けるようになり,その事でこの名がついたようです。
まさかと思うような場所にこの教会は立地していますが,こうした存在に安心感を憶えます。逆に言えば,このような物がなければ先に進んではいけないんじゃないかと思いそうな,そんな雰囲気でした。私道の先の私有地みたいな。まぁ人が多く出入りしていたので,それに勇気づけられはしましたが。
わらわらした人達の目的は当然ここであり,ちょっと驚くばかりの人出でした。よくわからない教会で初詣でを済ませたと申し上げましたが,それはノートルダム出入り口から伸びる,最後尾が何十メートルも離れていた行列にゲンナリした結果でした。この教会には行列が出来ていなかったけれど,扉を開けたらギュウギュウ。ちょうど聖職者によるお祈りが行われていたところでした。
聖母像のそばには聖遺物…どころか列聖したラブレ修道女と,調べがつかなかったもうおひと方の完全な御遺体がガラスの中で横たえられています(いくらなんでもこれでは安らげないのではないか…)。お祈りが終わると信者の皆さんは我先にと御遺体の前に参じて跪きます。御遺体は生きていた時の姿のまんまです。これもメダイユの不思議のひとつなのか。
これも眼福。美しかったです。