Donnerstag, 26. März 2015

不思議のメダイユ教会 Chapelle Notre Dame de la Médaille Miraculeuse

昔,物を買った時に顧客プレゼントとしてここのメダルを手に入れて以来,気になっていた存在。「奇跡の」「不思議の」のどちらの訳も日本で通用しているようですが,前者は煽情的であざとい感じがするので,私は「不思議」を選びます。

ここの修道女カトリーヌ・ラブレさんのところに聖母が2度現れて直接・間接的に言葉をたれ,ラブレ修道女はその言葉に従ってメダイユを作ったそうですが,それを身に着けた者が次々と恩恵を受けるようになり,その事でこの名がついたようです。



まさかと思うような場所にこの教会は立地していますが,こうした存在に安心感を憶えます。逆に言えば,このような物がなければ先に進んではいけないんじゃないかと思いそうな,そんな雰囲気でした。私道の先の私有地みたいな。まぁ人が多く出入りしていたので,それに勇気づけられはしましたが。



わらわらした人達の目的は当然ここであり,ちょっと驚くばかりの人出でした。よくわからない教会で初詣でを済ませたと申し上げましたが,それはノートルダム出入り口から伸びる,最後尾が何十メートルも離れていた行列にゲンナリした結果でした。この教会には行列が出来ていなかったけれど,扉を開けたらギュウギュウ。ちょうど聖職者によるお祈りが行われていたところでした。
聖母像のそばには聖遺物…どころか列聖したラブレ修道女と,調べがつかなかったもうおひと方の完全な御遺体がガラスの中で横たえられています(いくらなんでもこれでは安らげないのではないか…)。お祈りが終わると信者の皆さんは我先にと御遺体の前に参じて跪きます。御遺体は生きていた時の姿のまんまです。これもメダイユの不思議のひとつなのか。



美しい。



人負けしそうになって,見上げた時,アラ。
これも眼福。美しかったです。

Donnerstag, 19. März 2015

サン=ジェルマン=デ=プレ Quartier Saint-Germain-des-Prés

出発前に予習していた間,パッシィに次いで強い興味を持っていたのがサン=ジェルマン=デ=プレ地区でした。既に夕方だったので先ずは決めていた用を済ませましたが,その間に真っ暗になってしまいました…まぁ予想していた事ではありましたが。
夜からはただの飲食店街になりましたが,なんだかこの界隈全体の雰囲気が素晴らしいのです。
いや,ここの多くのカフェが文化を担って来た(要するにカルチャー各界の要人がこのあたりのカフェに入り浸っていた)事もあるし,「ただの」なんて言っては,本当はいけないんですが。







細々した荷物で手は塞がり,異様な気温を叩き出す中ダウンを着てヒィヒィ言いつつ,限界が来るまでここにいました(だからだな,ものすごく気に入った割に記録が少ないのは)。ウロウロしていただけでしたが,それがとんでもなく楽しかったです。帰る時間を気にしなくていい最初の夜だったからかも知れません。またパリに行く機会を持てたら必ずここを再訪したいです。

Sonntag, 15. März 2015

クリュニー美術館  Musée de Cluny

2日目も昼頃外に出,よくわからない小さい教会で初詣でを済ませ,クリュニー美術館に行きました。 国立新美術館にこの美術館が所蔵するタペストリー「貴婦人と一角獣 La Dame à la licorne」が来た時,守備範囲外の時代なのにナゼか気になって取り敢えず観に行き,大感激しました。パリに行くからには是が非でももう一度!!!と予定に組み込み,この日晴れて本拠地へ。また行動開始時刻の関係なんですけどね…昼も大幅に過ぎてからではオルセーなんてムリですから。 六本木にはタペストリーしか来なかったような気がします(自信ナシ)が,ここはそれだけのところではなく,中世の芸術品を諸々展示しています。





入館前は守備範囲外の中世の展示を大いにやり過ごすんだろうなーと思ったものの金細工にはそれなりに堪能。そして最後にタペストリーの展示ブースに入ります。





「貴婦人と一角獣」は連作。味聴視嗅触覚の五感(これはそのうちの「聴覚 L'ouïe」)と,






ここにお示しした「我が唯一つの望みに À mon seul désir」の6枚です。
勿論全てを,更に各種モティーフまでガツガツ撮ってきました。 とにかく感激しました。ホントに行って来てよかったです。





展示室はここが真打ちである割には大きくなく,人は常にわらわらしていました。


滞在中申し上げたように,この日の夜,ホテルに移りました。これで完全に自分の思うように時間配分出来るようになりました。パリ滞在が楽しくなったのはこの日からです。

Montag, 9. März 2015

ルーヴル宮 Palais du Louvre

活動初日だけは時系列で認める事が出来ました。最後はルーヴル。
申し上げた通り,美術館自体は観る気ゼロでした。最初のうちにベタどころを観ておきたかったので時間としては遅くなりましたが,おかげで美しいライトアップを観る事が出来ました。









私は知らなかったのですが,ピラミッドは複数,そして池に囲まれるように存在しています。その姿を反射させたかったのでしょう。夜だけに狙い定めてはいなかったでしょうが,観たくない諸々…ゴミとかコインとか水の濁りとか(あるのか?ないといいけど),が夜だと一切見えなくなるのがイイ。

ここには当然美術館の出入り口があります。ピラミッドが出入り口を兼ねているようでしたが,その開口部に向かって九十九折りに配置されたロープパーテーションを見て恐ろしくなりました。入るからにはあれに並ばなければいけないのです!事前予約すればファストパス的な権利が手に入りますが,そうすると「折角お陽さんが出てるのに」とか「今日だけの面白そうな事を見つけたのに」と云った状況が発生する可能性大。うーんキツい。

この前庭に隣接してカルーゼル広場がありますが,そこに建つのが前述した,エトワールではない凱旋門。これが私にとってのふたつ目でした。コンコルド広場の観覧車やエッフェル塔が一緒に見え,その視覚的効果がまた!全て計算ずく,全てが狙いに違いない。なんてカッコいいんだろ。

Donnerstag, 5. März 2015

リヴォリ通りのアーケード rue de Rivoli

恨みつらみ満載のパリ活動初日,エッフェル塔での諸々の後家路に就く前,もうちょっとベタなパリを観たくて,帰宅前にルーヴル宮を目指しました。言わずと知れた世界に冠たるルーヴル美術館が入っている建築物。
既に閉まってはいましたが,承知の上で。美術館は自分の興味の範疇からは外れていましたが,なんと云ってもルーヴルだし,守備範囲外ではあれど王道中の王道はやはり押さえておくべきか…とパリ入りを決めた頃は多少揺らいでいたものの,前以て券を買わないと数時間待ちと云う状況を聞いてからはそんな迷いも完全に断てました。だから観たかったのは建物そのものとピラミッドだけ。

折角だから最寄り駅ではなく手前で降りてチュイルリー庭園でも…と少しばかりの欲を出しました。公園には外灯とか噴水の電飾と云った物を期待したものでしたが,入り口でチラッと覗いた限りではそんな要素がまるで見えなかったので諦め,しかし下車してしまったので目的地まで歩く事にし,リヴォリ通りを東進しました。

このリヴォリ通り,私が歩いた範囲はアーケードになっていて,これが一部の醜い観光グッズ店を除いてとても美しいのです。







大した長さではないんですが,随分記録してありました。それだけここが気に入ったワケです。夜だったからと云う理由も大きかったと思います。

そしてそしてなんと!私はここで再会出来たんですよ。ファッション関連のお店だったような気がするので,その道の方々にはお馴染みなんでしょうけど,私にはそうではなく,ブランド(ショップ?)名も知らないし,日頃出くわす事は先ずありません。それだけに,「あっ,あなたは!!」と云う気分でした。嬉しかったなーーー。



国務院が見えたらゴール。右折してルーヴル,その後地下鉄で帰宅。この先のリヴォリ通りはどうなんだろう。次回更に先まで歩いてみよう。