国立ギュスターヴ・モロー美術館 Musée national Gustave Moreau
今は世界の色んな場所が色んなメディアで取り上げられていますが,我々日本人に与えられる外国文化の情報と云えばロンドン,パリ,ニューヨークが御三家だった時代に私は居合わせました。欧州なら行く機会に恵まれるので,ロンドンとパリについてはそこそこ情報を収集していましたが,なんたる事かロンドンには行けばいくほど興味がなくなり,ナゼだかパリにはこの時まで来る事がなく。
その時に知って,強烈に行きたいと思ったのがこのモロー美術館でした。モロー本人によって国家に作品ごと寄贈されたアトリエ兼私邸。そこに立ち入る機会を与えてくれているとは嬉しい限り。
その時に知って,強烈に行きたいと思ったのがこのモロー美術館でした。モロー本人によって国家に作品ごと寄贈されたアトリエ兼私邸。そこに立ち入る機会を与えてくれているとは嬉しい限り。
3階建ての建物のゼロ階だけ展示がなく,また1,2階でもモローの生活スペースはトイレ以外観る事が出来ません。
美術館としては小規模ながら満足感が大きいのはこの「余白?知るか」とばかりにギュウギュウに架けられた作品群のおかげでしょう。スケッチや小品も豊富に展示されています。
1,2階間は螺旋階段で行き来するんですが,ラディオフランスのオーケストラが去年ここで室内楽(だろうなぁ,会場の規模的に)のコンサートを開いた際この階段が宣伝写真に使われていて,建具と壁と絵画の色のバランスが美しくて,行く前から憧れていました。
当たり前ですが,とにかくモローてんこ盛り。何者にもジャマされない,モローだけの世界。なんたる贅沢。大感激。そのごく一部(しかもそれぞれが絵画の一部)を。
いやー美しい。
出掛ける前に読んだ多量の本のどれかで,ここの最大の客が日本人だと書かれていたんですが,私が行った時は殆どが欧州人で,自分含めて東洋人はほんの数人がいるのみでした。若めの韓国人がセルフィーに挑戦していましたが,それと知られるのはイヤみたいで,だいぶ控え目に,でも成功するまで何度もやっていました。