Donnerstag, 27. November 2008

アールデコの館 庭園美術館建物公開(4)  Art Deco in the Former Prince Asaka Residence (4)

この宮邸の特集もこれが最後です。
多分ここを訪れた誰もが注目するであろう照明。これでも網羅出来てはいないと思います。
基本的に照明自体が地味なところは天井に美しい装飾を施してあるので,バランスが考えられているのでしょう。
いくつも気に入ったのはありますが,感心したのは金平糖型のやつ。ちょっと暗い場所に設置されていたんです。天井に反射する色を計算した上でここにしたんだろうな,と思わされるウマい演出。
因みに建物の外の照明もさりげなく凝ってます。今回は撮りませんでしたが,バックナンバーがあります。

















この先,冬休みまで更新しないだろうなー。それではまた,来月。

Donnerstag, 20. November 2008

アールデコの館 庭園美術館建物公開(3)  Art Deco in the Former Prince Asaka Residence (3)

今日フィーチャーするのはこれです。
蓋……。ラジエーターのカバーと云えばいいんでしょうか。このようにステキに作られています。
何枚か撮影に失敗していますので,実際にはもっと多くの種類が建物内にありました。また,同じ意匠のカバーが複数枚にわたっているものもありました。

前々回,私はこの邸宅内にも日本的な要素が見られる点について言及しましたが,1枚もないと思っていた証拠(ってのも…)がここで見つかりました。
青海波とは!さりげなくてウマい!と思いました。これは確か居室ではなく,廊下とかホールとか,その類の場所にあったような気がします。

私がいちばん気に入っているのは楕円型のやつです。妃殿下の居室の,じゃなかったかな。



  

  

 

もうひと記事,行きます。

Freitag, 14. November 2008

アールデコの館 庭園美術館建物公開(2)  Art Deco in the Former Prince Asaka Residence (2)

庭園美術館第2回。
これ以降は建物内の意匠を採り上げます。アールデコと云うと直線とか角とか,そんなイメージが強いですが,私が前回に申し上げたとおり,「幾何学」「無機」の要素から見れば,曲線の登場もありうるワケです。但しアールヌーヴォーとはまるで違って,生気がないと云うか,冷たい印象は受けると思います。
手書き(手描き)感が弱いとでも申せばよいでしょうか,なんだか図面以前のフリーハンドでデザインしている段階から定規とコンパスしか使われていないような…。
勿論それが悪いと言っているのではありません。そう云う様式である,ってだけで。
…うーんでもアールヌーヴォーにも色々あるので,ギマールやオルタとアールデコの対比は際立つけれど,比較対象がヴィーン工房とかマッキントッシュとなれば,一見さんにはどっちがヌーヴォーでどっちがデコか,見分けはつかないかも知れません。私も説明出来ないしな……。

2点ほど入れているワケのわからない地味な画像は,多分通気孔です。天井についてましたから。こんなところにも凝るのってステキじゃない?



  





  


建物そのものが企画ではありましたが,その中の地味な部屋を使って,宝物が展示されていました。
ここでも撮影に失敗し,このくらいしか残せませんでしたが,実際にはラリックばかりではなく,朝香宮家は和物も集めておられたようです。

  

まだ続きまっせ。

Mittwoch, 5. November 2008

アールデコの館 庭園美術館建物公開(1)  Art Deco in the Former Prince Asaka Residence (1)

もう約ひと月前の事ですが,毎度お馴染み東京都庭園美術館にて建物そのものをフィーチャーした特別展が開催されていました。
この時ばかりは内部の撮影も許され,当然ながら展示物によって内装のディテールが隠されてしまう事もなく,建物ファンにとってはたまらない展であります。
私もカメラをぶら提げ,馳せ参じました。今日から複数回に亘って,見学の様子をお伝えいたします。

アールデコですから,キーワードとしては直線,無機,幾何学。そうした特徴がここでは見られます。中にはかなり日本的な要素もあるのですが,撮影に失敗してしまい,ここでは載せられません。そうした日本的な部分が取り入れられているのは,やはり皇族の住居であったからでしょうか。








それではまた,次回。