リーガのユーゲントシュティール(3)扉百選 Jūgendstils (3)
ユーゲントシュティールの素晴らしいところは建物の隅から隅まで,それこそ外も中も,建物のみならず調度品まで,スキなくその様式で埋めている点です。
指先にまで神経を行き届かせる踊り手のような。違うか。
その極め方が方の様式に較べて凄まじいような気がするんですよね。例えば,バロック,ロココ,ビーダーマイヤーなんかですとある建物から別の建物に家具調度を移しても,移された先でしっくりなじむように思われるんですけど,私が知るユーゲントシュティールの数作品では,その建物の為だけにデザインされた家具調度品が配置されています。ブリュッセルのパレ・ストックレー,ヴィーン郊外プルカースドルフのサナトリウム,グラスゴーの芸術愛好家の家。その完成度の高さたるや半端ではありません。完璧なバランスで作られた空間ですから,他の物が入ると調和が崩されます。
併しその分飽きてしまったら一巻の終わりです。
リーガにもそんな建物があったのでしょうか。私がそれを知る事はかなわないので,外ヅラだけ撮って来ました。ここでは扉とその周りの装飾に限定してお送りします。
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