Dienstag, 5. Januar 2010

ほっこりをぶっ飛ばせ 民族博物館 Néprajzi Múzeum

最近,ほっこり本が乱発されています。
私は生活本が好きなので,初めのうちは抵抗感もなく読んでいましたが,その後あまりに似たようなのが多く創刊され,辟易するようになりました。
最近はそのあまりの乱発振りからか,生活とファッションが分けられる傾向にあり,興味の対象外であるファッション分野には疎くなりましたが,「かわらないこと(←平仮名を多用するのが特徴)」を信条とするこの業界ですから,骨子自体は変わっていないのでしょう。
すなわち麻,オーガニックコットン,カゴ。白と茶色。明朝体。北欧,東欧。古い物。レース,刺繍。(根性のある向きは)自給自足。
先に申し上げますが,私は麻も有機物も刺繍物も好きです。北欧大好き,東欧も好き(北欧東欧って括り方は好きじゃないけど,ここは付き合いますか)。併し古い物より新しい物が好き,ていねいに暮らす事は出来ない,達観出来ない上にドギツい性格。物の好みに共通点はあるものの,心意気の点でほっこり人間にはなれないんです。
どうしたら彼女等のように解脱出来るんでしょう。うーん相容れない…。


で,彼女等の目指す世界はハンガリーでも見る事が出来ます。ブダペストでは難しいけれど,東ハンガリーではリアルライフが残っているみたい(この証拠物件について,後日ここで申し上げます)。
そうした生活の様子を,ブダペストの民族博物館の展示で知る事が出来ます。本物はどんな暮らしをしていたか,よく解ります。
自分で織った麻布で服を縫い,農作業着にする。カゴだってファッションでなく仕事で使うんだし,あの刺繍だって並大抵の根性では出来ません。
ここまで自分でやってこそ,だと思うんですけどねぇ。北東欧雑貨を集めて麻のスモック(今だとなんでもかんでも「チュニック」だけど,その風潮もどうかと思う)を着てるだけじゃあ近づけないよね。


  

  





  

  

刺繍は本当に見事でした。ここも例の博物館同様撮影代を払いましたが,監視員が殆どいなかったから,モグリで撮る事も出来たのでは。あの博物館のやる気のない様子では監視カメラをつけていたとしても注意しにスタッフを遣る事もないでしょうから。
古き佳きハンガリーの生活の様子も興味深く観ました。勿論,私はこのようには生活出来ませんけどね。



先に申し上げましたとおり,ここではフィンランドを特集する企画展を観る事が出来ました。
「興味深く」と言いはしましたが,当時,こっちに対しての方が食い付きがよかったんです。色々と勝手がつかめずもどかしい思いをしており,ヴィーンに帰っちゃおうかなんて,つまり出ブダペストを1/4本気で考えていたくらい溶け込めてなかったので。
幸い,ハンガリーから出なかったし,この数日で御当地物にも興味を持てるようになってきましたけど。

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