Freitag, 27. Februar 2009

東麻布建物ツアー序章 (2)

今回の件名を東麻布建物ツアー序章としたのは,こんなイケてる建物を見つけたからなんです。
ひとつ前の記事にも古い家の入り口を載せましたが,昭和の人がイメージした近未来建築と云うか,今の我々にはカワイく見える建物が多く見受けられました。
時間切れでじっくりは観られませんでしたが,このふたつの建物で,私は「また来よう」と思ってしまいました。探せばまだ,あるんじゃないかと。




下方にちょろっと写っている看板には,「酒類卸倉庫」と「口座で振替納税完納の街」と書かれています。一見さんの私には詳しいことは何一つわかりませんが,そう云う仕事の為の建物にしてはあまりにイケてる。




酒卸と納税をカットし,いかにもなアルミサッシを見なかった事にすると,……ホラ,かなり面白いでしょう?
これを設計した人はル・コルビュジエに憧れてたんだろうか…。





続いてこっち。地番としては麻布永坂町なのかな? 一ノ橋JCTのそばに建っています。これだけでも普通にいっちゃってるように見えるでしょうか。でもディテールの方がスゴい。



これですもの。このセンス。どう云うつもりでこんな意匠にしたんでしょう。最高です。イケてます。私はこのベランダサイドを初めに見たんですが,角を曲がるとこのどことなくサブマリンな丸窓が見えてきました。
このふたつの要素がまるで繋がって感じられず,不思議な衝撃を受けました。



Montag, 23. Februar 2009

東麻布建物ツアー序章 (1)

土曜日,東麻布のギャラリーに行って来ました。
お目当てのギャラリーは小さく,その後入れていた予定までの間,少し時間が余ったので,ちょっとばかり歩いてみました。

麻布と云えば西麻布か。私にとってはオーストリア大使館があるだけに元麻布が馴染みですが,ここも結構イイ。
なんだろう,妙な寛ぎ感がありました。古い建物がいっぱいあって。
この「古い建物」,ブルジョア向けの洋館を指しているのではありません。間違いなく昭和に建てられたであろう,小市民のための家。どう云うワケかそれらが絵になるのです。
下町と表現してしまうのは無芸な気もしますが,東京タワーのお膝元の一角としては信じられないのどかさ。陳腐な言い回しをすれば,いい意味でのユルい感じ(もう手垢がついた表現。言ってて気持ち悪い…)。



 

    



    

 

東京タワーはどこから観ても大きいワケですが,ここではその存在感が違います。
あまりに近すぎると全貌は見えないでしょう。その点ここで観るタワーはド迫力。

この記事,続きます。

Samstag, 21. Februar 2009

観梅の季節

もう下火でしょうか,2月は梅ですね。
って事で,今月のなんちゃって観梅記録なぞ。








東京都庭園美術館にて。2月7日。
ポワレとフォルチュニィ展鑑賞の際,庭園にて。白梅が非常にきれいでした。







こっちは実家の枝垂れ梅。2月14日。記録時の空の色はサイアクでしたが。
実家に白梅はありません。大量の蕾がついていました。今日当たりイケるんじゃないかな…。



うちで最も梅に近いと思われる存在。
去年の秋頃,うちの庭に居ついた子。本名は知らないけれど,親戚が飼っていた桃丸と云うネコに
よく似ているのでモモコと呼んでます(この子は女子です)。

Dienstag, 10. Februar 2009

或る阿蘭陀人夫婦の記録

その夫婦は成田行きのオランダ航空に乗っていた。夫40台後半,妻40台半ば(ともに勿論推定。戸籍上の夫婦なのかも不明)。

見たところ,初の渡日。出発前からフライトトラッキングを見たり,機内誌内地図(航路図)でルートを追ったりとウキウキ。夫が自分の手を飛行機に見立て,機内誌の上にかざし,手を地図上に着陸させる。「ヒウーーーーーーーーー,(着地)トキョー!!!」とかなり御満悦。
お戯れがひととおり終了すると,蘭語新聞に興ずる。丁寧に,時間を掛けて読む。記事によっては内容について2人で語り合う。

ナッツとドリンクは何事もなく終了。


初めの食事。蕎麦に躊躇い,蕎麦つゆを見て「これじゃない?ヌードルソースって書いてあるよ」(オランダ語につき,推測)と。併し先が続かず。隣の日本人に「ねぇ,これどう使うの?」と訊く。日本人が「最初にかけるんだよ」と答えると,夫は全量(この蕎麦つゆの全量はしょっぱかった。結果論だが),妻は2/3ばかりを投入。怪訝そうな顔で食す。箸は使わない。併し興味はあるのか,食器の回収の際は外し,手許においておく。

次の難問は醤油。初めは魚型の器に嬉々としていたものの,フタを開けて匂いをかぎ,指に一滴落としてそれを舐める。最初に夫,次に妻。機内食にかけようとはしない。

メニューは照り焼きの鶏(和)と不明。後方の列につき,選択の余地ナシ。夫は少なくとも鶏。ペロリと平らげる。

夫,気合の入った一眼を試運転。

軽食のカップヌードル。夫は箸食に挑戦。

朝食は洋食。ひとつも不安感をのぞかせず食べる。

夫,客室乗務員が持ち主を探していて,すぐそばに持ち主が見つかった忘れ物を「自分のだ」とふざける。

窓の外に見え始めた日本の山脈に反応。マウントフジくらいは知っているらしい。

夫,着陸のタイミングに合わせようと擬音を発する(ケツカセ連こと決定的瞬間カウントダウンセレモニー連盟を御存知?)が合わず。

成田の滑走路に着陸。駐機までの間に外を眺める夫妻。いつの間にか席を入れ替え,妻が窓に近い方に座る。ヨーロッパでは珍しい航空会社に関心がある様子。シンガポール航空機を見つけ,夫と「あれ,ニュージーランド航空じゃない?あのマーク,羊っぽいでしょう」(推)と話す。隣の日本人,「シンガポール航空だよ」と教える。

夫,ベルト着用のサインが消える前に勝手に立って荷物棚を開け,閉められなくなった日系ブラジル人(凄まじくマナーが悪く,常識がなかった。若さを免罪符には出来ない程に)の為に立ち上がって閉めてやる。


こんな事がありました。彼等の出発前の行動がオモシロかったので,「日本を知らない外国人が日本に接してどうなるか」の研究資料を作成しようと思い,記録を取っておりました。
時間がなくて,発表が帰国後1ヵ月になってしまいましたが…。

言うまでもなく,隣の日本人は私です。
私が前述の日系ブラジル人団体の荷物にヴィトラの大事なポスターを潰されかけ,荷物棚から救出して面喰っていた時も,心配し,一緒に対策を考えてくれました。
具合が良くなくてスムーズにリアクション出来なかったけれど,親身になってくれ,何かとジョークを飛ばし(但し,いかにもヨーロッパ仕様の日本人にはどうしてオモシロいか判らない型)と,陽気で親切な,とても感じのよい2人でした。
彼等は成田で乗り継いで,どこか他の所に行く風でした。だから和食に怪訝な表情を浮かべ,恐る恐る醤油を“毒見”し,日本の位置を何度も確認した(=日本自体については殆ど知識がなかった)のでしょう。
どこに行ったかは知らないし,もうオランダに戻っているでしょうけど,道中無事で,楽しく過ごせていたなら何よりです。

Donnerstag, 5. Februar 2009

アムステルダム(なけなしの)

潰れていたので,アムステルダムを堪能出来なかった私。
それでもいくらか持ち直したので,ユトレヒトよりは撮れました。この程度ですけど…。
フィルムカメラを携帯していた頃からアムステルダムには足繁く通っているので,「どや!アムステルダムやで!!」的な写真は殆ど撮っていませんが,これもまたアムステルダム。
地味な写真しかないので,添えられる物については申し訳程度の解説を。



  

左:この「9」。9つの通りと呼ばれているこの一角には小洒落たお店が点在してます。
右:その一角にある琺瑯アイテムのお店。前を通るたびに気になっているのに,いまだに入った事がありません。

  

左:メジャー級のお店が並ぶショッピングストリートに程近い場所にあるアールヌーヴォー建築。異様に綺麗なんで,結構手が入っていると想像出来ます。外からしか観た事がありません。中はどうなってるんだろう。

  

左:この日は1月6日,ヨーロッパでは「三賢者の日」と銘打って祝日にしている国が多いようです。基本的にはカトリックの行事らしいので,全ての国がそうしているかは知りません。この日を以てクリスマス期間が終わるんだそうです(より北方では13日まで)。まぁそうは言っても労働者の仕事再開は一般的に2日みたいですけどね…。
この三賢者,イエスの誕生を聞きつけて祝いにやって来た人物だそうです。よくヨーロッパではこの日にキッズが賢者コスプレをして近所を練り歩いて菓子をもらうんだかもらわないんだか,と云う行事?が行われています。観た事はあるけど詳細不明。
その三賢者のナリをしたグループを町ナカで発見。急いでカメラを取り出したものの追いつかず,半端な仕上がりでスイマセン。
初めは「ラクダ君が天下の公道を歩いてる!」とビックリするに留まり,賢者プレイの御一行とは気付きませんでした。
これと同じくらい私の目を引いたのが右端の自転車でした(みんな造花です)。