Montag, 23. Oktober 2006

国立新美術館

防衛庁跡地に来年1月,国立新美術館がオープンします。
当局は開館に先立ち,美術館そのものの建築見学ツアーを開催。見事抽選に当たり,観に行って来ました。
美術館インターンのアカネさんが引き連れ,要所要所で解説を加えてくれました。素人に伝わり易い内容で,気負う事無く楽しめました。客も多すぎず少なすぎず,不満のない数。ヨーロッパの美術館でよく見るガイドツアーと同程度の規模。
我々はアカネさんに導かれましたが,我々の他にも2班あったでしょうか,それぞれがちょっとずつ時間をずらして出発しました。
乃木坂駅から向かったので,裏門からの入館になってしまいました(表門は六本木方面にあります)。カザフスタンの首都コンペで有名な黒川起章氏(と日本設計)によるプロジェクトです。












この建築における工夫の数々。

外観で緑色に見える部分,これはガラス板です。
このように,ドットが入っているのですが,これが入っている事によって日除けが出来,熱効率がよくなり,でも中が暗くなってしまう事がないと素晴らしい効用が期待出来るそうです(ヒドい説明だな…)。
掃除対策も万全。板と板の間にスペシャルツールを投入してクリーニング!







  
壁。ウッディな部分は本当に木なんですが,注目すべきは裏の部分。ポリカーボネイト?の先に蛍光灯が入っていて(右端の画像参照。上は点灯,下は消灯),それを点灯する事で壁を光らせるだけでなく,美術館その物をある程度明るく出来るように設計してあるそうです。夜になると,この壁の明かりがガラスに反射して,素晴らしく美しいんですって。夜の部に行きたかったなぁ…。
木とコンクリート柱のバランスが,コペンハーゲン空港にソックリだと思いませんか?

  
天高対策。左と中の画像はなんと空調の吹き出し口。いずれも床なんですよ床。
天井が高いので,床に空調設備を入れると効率がイイ。機能面のみならず,意匠にもホラ,こんなに気が遣われています。美しいです。
意匠と云えば,展示室内のコンセント。右の画像を御覧あれ。床に50数個,隠されています。床材のフタ?は,左の画像にチラっと見えている吸盤君によって開けられます。

この他,ハードな解説はホームページの方が確実です。




こう云うの,見るの好き。職業病。


Montag, 16. Oktober 2006

インチキノルウェー語学習

私は出来る事なら訪問国の言葉で喋りたいと図々しくも思うクチです。英語だけあれば全てウマく行くなんて傲慢な考えは持っておりません。 最低線として確保すべきだと思うだけです。
「訪問国の言葉」とは今期の場合ノルウェー語なんですが,勿論喋れよう筈もありません。また,ヨーロッパの小国の人は英語教育が素晴らしく浸透している事もあり,観光客が自国語を喋る事に対して殆ど期待感を持っていないようです。おぼつかない現地語を話す観光客にイライラしている間に,他の客を逃してしまうってものです。
ですから,英語だけで生き抜く事は観光程度なら十分可能です。まぁどこに行ってもそうでしょうけど,私はこの点についてはナゼか溶け込み願望が強く,溶け込めるワケがないのに言葉を憶えたくなるんです(この思いをヨーロッパで持たなかったのは今までフィンランドとハンガリーだけだった。って事はフン族の語とは相性が良くないって事か)。実際には当然ながら英語で生活していますが,甚だ不満です。


同じ国に何度か行くと,書かれた単語をいくつか記憶するようになります。元々ドイツ語の知識はありますが,スカンディナヴィアではその他に,オランダ語の知識が意外に役に立ちます。
勿論このオランダ語の知識も,現地で憶えた叩き上げ学習の成果。だから私の場合はホント,現地実習が大事なんです。
タンが絡んだようなオランダ語を正しく発音するのは至難の業。私の滞在日数では文章化するほどには憶えられないので,持ち合わせは単語の知識だけです。それでも知っているのと何も知らないのでは不安感がまるで違います。
このオランダ語と,スカンディナヴィアでは最も長居したデンマークで仕入れた単語の知識を引っ提げて,右も左も判らないノルウェーに乗り込んだワケですが,やっぱりこれらの知識は役に立ちました。
勿論正しい意味を完全に把握出来てはいないと思います。でも致命的な失敗をしなくて済む程度の正確?さは有しているみたい。アリガトウ,脳内辞書!

併しいかんせん知識が乏しいのです。ヘタに一部が解ると欲が出て,もっと知りたくなってしまう。こうなるとドツボです。だけど新たに始めるなんて時間はありません。そこで登場するのがこの手のインチキ本!
…いや,内容に問題があっての「インチキ」ではないんです。正規に学習している人にとっては冒涜とも取れるであろうと云う解釈から出た言葉。即効性のある旅行会話集です。オスロで探した物ですから当然日本人に合った気の利いた書は見つからず,代替案として調達したこれはドイツ語話者用の物。然もドイツのフーバー社が出しているやつです。当然輸入版でしょう。78NOKて。………高い!!こんな事ならシュトゥットガルトで買っておけばよかった。
同社の本には独語学習で散々お世話にもなってますし泣かされてもいます。

 

 

このように場面別にひとくち情報,例文,語彙集がドイツ語,ノルウェー語の綴り(黒字),そしてドイツ人用にアレンジされたノルウェー音の文字表記(青字)で載せられています。
巻末にはノルウェー語の基礎知識(文法,発音,抑揚,綴り,…)がまとめられていて,私は先ずここの発音の項目を熟読し,それから各パートに入りました。
勿論実際には使い道なんてありませんから,本を教科書代わりに自習しているだけです。いくらこの手の本が熱心に発音表記に取り組んでも限界はある筈。訂正してくれる知人もいないし,私のノルウェー語発音はドイツ訛りに仕上がってしまいそうです。
また,ついつい青字ばかりに眼が行ってしまう為,綴りの法則を憶えられません。うーんこいつは手ごわい…。
私のベースがドイツ語なんでドイツ語業界しか知りませんが,私は嘗て,このテの日本語本も持っていました。他社の書でしたが,やり方は同じでドイツ語話者なら理解出来る呪文の様な発音表記がついていました。まあまあ,日本語っぽく聞こえるように書かれていました。

オスロ指摘事項

私がオスロで見た,気付いた事。
ここでは今までの記事の中に入れようがなかった,ノンカテゴリーのオマケをどうぞ。



見えないところに隙がある

私が泊まった部屋。ちょっと判り難いんですが,腰高窓の真下です。
よくあるでしょう,10センチ足らずの台と云うか。それがこのように,壁財と密着していないんです。初めのうちはちゃんとしていたんでしょうけど,チェック機構が甘いのか。
これだけ見てこの項目を立てたワケではありません。どうもオスロでは,例えば裏道に入ったら薄汚れているとか,地下鉄の車内はまぁ大丈夫でも外側が埃まみれでヘイキで運行しているとか,油断しているなぁと思わされる場面に出くわす事が多いと感じました。
オスロ訪問の経験がある知人は,「ちょっと(旧)東欧みたい」と言っていました。氏に旧東欧訪問の経験はありませんが,そう云うところはあるかも知れないな…と思いました。どこか煤けている感じ。






日本料理店が多い

この写真は料理店とは何の関係もないんですがね(これはチェーン展開している写真屋さん。本社デンマーク。アムステルダムかブリュッセルかで見たような気がするんですが,ホームページに記載がない。目撃地の自信がなくなってしまった)。
何やら他のヨーロッパ諸国に較べて料理店が多いような気がしました。そこらじゅうにあるなぁ,と云うイメージを持ったくらいですから。カラオケ付きの店もありました。ちゃんとした料理店以外にもデリ的な施設もあるし。勿論どの店にも入っていません。駐在サンでもないし,すぐ帰るのに,わざわざ外国で日本料理なんてさ。






階数表示のナゾ

ヨーロッパでは一般的に,日本で言うところの1階をゼロ階とする物です。
私は今まで,ヨーロッパでは必ずそうなんだと思い続けて来ましたが,オスロに入ってワケが判らなくなりました。
オスロには,日本式の施設が何軒かあったのです。
つまり,1階は1階なんですよね。どう見ても店舗エリアは地上階とその上の階しかないのに「2階」ってどこだよ…と悩んでいると,当たり前じゃないとばかり上を指されたり。
ゼロ階もあるところがまたナゾ。統一されていないのか?気分で申告しちゃっていいのか?
解けない問題です。



この点は親切である

日本ではあんまり見ませんが,ヨーロッパでは必ずと言っていいほど店頭に営業時間が表示されています。
店によって違うのも勿論ですが,同じ店でも曜日によって営業時間が変わる事も多いので必要なんでしょう(ベルギーに至っては昼休み時間まで表示)。でもここまでデカデカと表示する国を私は他に知りません。あまりに頻繁にこの規模での案内を見ましたから,ノルウェーでは普通の事なのかも知れません。
カッコの外は月-金,カッコ内は土曜日。気が利いてます。
って事は…イケア(スレペンデン店)の従業員はこれだけの長い開店時間の中でシフトを組まされているんだなぁ…。気の毒。




「パンクチュアル」であるがあまり…

帰る日,ちょっとノンビリしてしまった私は,当初の予定であったSASバスによる移動(所要40‐50分)をやめ,中央駅から出ているスペシャルな特急列車(所要20分)に乗ろうと駅に向かいました。
一の位に5のつく時間(05,15,25,35,…)に,その列車は中央駅を出発していました。私は43分に切符を買い,44分にはホームに出たにも拘わらず,乗客を捌く駅務のオッサンは「隣の(次発)に乗れ!」と合図。なんでやねん!と思うも,オッサンが車両最後尾で仁王立ちしているので争いを避けて私は断念しました。暫くイライラしてましたけど…。
私より20秒くらい遅れてホームに出たノルウェー人とおぼしき婦女子は,オッサンに刃向かっていました。オッサンの横をすり抜けて乗車しようとしていましたが…扉は開かなかった。
「ノルウェー鉄道は正確である」が世の中の評です。そりゃこんな事をしていれば正確だろうよ…。


ってなワケで,私のオスロ報告,こんな感じです。
冬にコペンハーゲンに行き,ここでオスロに行き。…もう歯止めが利かないスカンディナヴィアへの思い(オオゲサ)。
次の夏こそはスウェーデンに……!と,今,盛り上がっておりまする。



またね!


Samstag, 14. Oktober 2006

イケア スレペンデン店 IKEA Norge Slependen

ドローバァクは一日中いても飽きないような町ではありません。水の楽しみ(ヨットとか水上ナントカとか)でもなければ,2,3時間でオスロに帰りたくなってしまいます。 オスロの近郊バス用停留所はそこら中に散っていて甚だ判りにくく,やっと見つけたと思ったらバスがちょうど出発。30分をムダにした悔しさでムカムカしていた時,近くのバス停に小汚いチャーターバスが到着するのを目撃。簡単に「IKEA」と書きなぐった汚い紙っペラを窓に貼ってありました。これは送迎バスか!?と気になりつつ,次のバスに乗ってドローバァクに向かいました。
当然,オスロに戻っても気になるのはあの汚いバス。取り敢えずそこに向かうと,見落としていた停留所サインにハッキリと店舗ロゴが印刷されていました。何人かバスを待っている風だったので,取り敢えず私も立ってみました。


果たしてバスは来ました。今度のはちゃんとしたイケアバス。カール・ヨハン通りの店を冷やかしたくもあったんですが,またしても目の前の物件を見逃す事が出来ず,えぇい!とバスに乗り込みました。
私は幸い座席を確保出来たものの,バスは日本のラッシュアワーみたいに大混雑。15分も乗れば着くのかな,と踏んでいたら,なんとその倍!30分もかかりました。高速みたいな道をハデに飛ばすので,あれで30分立ちっぱなしはツラい!でも駅に横付けするって事は,これでもオスロからは最寄りなのでしょう。それにしても座れてヨカッタ。




私は前にも申しましたが,スウェーデンのイケアに入った事がありません。日本1号店が私のイケア1号店になりました。隣の国にまで来ておきながら,総本山前にまたキャリアを積んでしもた…。

  

  

  


と云うワケで,私はイケアと言ってもこの2店しか知らないのですが,どちらもソックリなシステムによって運営されていました。最後にスウェーデン食材/菓子を買わせる手口も健在。
だから,ワールドスタンダードと申しますか,どこのイケアに行っても違うのは表示されている言葉だけ,って事なのかも知れません。
スレペンデン店のレジ子達は勿論座ってましたけどね。
しっかしそれにしても高い!!日本で買う方が安いですよ…。







帰りもこれで。結構楽しかった。


ドローバァク Drøbak

出オスロの可能性が唯一残されていた最終日。ヨーロッパ入りする前は「どうにかしてターヌムまで…」なんて望みも持っていました。ターヌムとは南西スウェーデンにある世界遺産の町。オスロからなら行けるかも知れん,と考えたんです。
が,どう行けばいいのか日本では調べ切れず,ヨーロッパ入りしてからスウェーデンの知人に問い合わせたらば乗り換え2回,船だのバスだのと。オスロで調べ,最初の乗り換え地点まででさえ3時間かかる事を知り,これはアカンと断念しました。スウェーデンクローナを一応日本から持参していたものの,結局使い道がなくそのまま持ち帰って来ました。
国境越えは諦めた物の,オスロの外にも出てみたい。遠くに行く元気はなくなっていた私は,バスでの遠足を選びました。目的地はドローバァク。オスロから南に1時間くらいの,オスロフィヨルドに面した小さくて可愛い町です。
水色の建物,なんと図書館なんですよ!






 






友達になってもらえなかった。