今日はソフィア郊外にあるヴィトシャ山麓のボヤナ教会を観に行って来ました。
町の中心からトラムで随分進み,路線バスに乗り換え現地入り。これだけでもクソ暑い中勝手がわからず随分疲れました。
どうにかたどり着き,敷地に入り券売所を覗くと「今日はタダだよ」と言われ,ちょっと気をよくしました。信じられないくらいフレンドリーな若いネコがその下で座っていて,ひとしきり遊んでいると券売所のオバチャンに「入場の時間だよ」と言われました。一定人数が集まるまで待つのか時間を決めているのか,とにかく一日中開けているワケではなさそうでした。声をかけてもらえなければずっとネコを構い続けて閉館時間を迎えてしまったろうから運が良かったと言えなくもないですが,ま,入ったワケです。
誘導する係員は老翁でしたが英語を話せ,私に「壁の案内を読んでてね」と言いました。私は氏がすべての客を中に入れる等準備している間,読んで待っていろと言われたのだと解釈。ブルガリア語と英語でのガイドツアーを想像していました。
ところが,いくら待ってもガイドはブルガリア語でしか解説を加えないのです。ドイツ人が混じっていましたが,その連れがブルガリア人だったからか,繋がりを持たない者である私と,フランス語を話す御夫人をないがしろにしました。
壁の英語案内なんて,本で言ったら目次くらいのもんです。バカヤロウ!それで外国人観光客が満足するとでも思ってるのか!!
内部は撮影禁止。見事なフレスコ画が壁いっぱいに描かれていましたが,なにしろ解説を受けておりません…。
私は喋れるクセに喋らないこのジジイ(だんだんクチが悪くなってきた…)に対し,氏の指示で客が外に出される際も,普段は言っているアリガトウを言いませんでした。大人気ないですが。
ムッとして外に出て,さぁ市心に帰ろうとバス停を探すも,降りた辺りに逆方向行きの停留所が見つからず,ひとつ前の停留所まで歩きました。ブルガリア語はキリル文字を使う言語でロシア語とも多くの言葉を共有していますが,こう云う時に限って看板は自分のロシア語知識を全く活かせない言葉だけで出来ている。地図を片手にどうにか「この番号は私の望む場所まで行くだろう」と判断したバスは,時刻表どおりならすぐ来る筈なのに気配すら見せない。他の番号の路線が定刻に到着しているのに,です。
併し自力で歩いて帰るには郊外に出過ぎていたので,更にもうひとつ先の停留所まで歩きました。そこにはバスを待つ客が数人いて,そこで待つ事で不安感は薄まりました。
やがてバスは到着,私は出発地まで戻る事が出来ましたが…
安堵とか感動とかポジティヴな感情はなく,只管イライラしてました。
ブルガリアに来て3日めですが,当初のマイナスイメージは覆される事なく,今日のこれで却って強化されてしまった感があります。
そうです。私はこの程度の事でゲンナリするほどの温室育ち。まだ15ヶ国くらいしか加盟していなかった頃のEU諸国がスタンダードなんです。
他の大陸なんて…絶対に行けそうにありません。私のこの頑さでは,インドに行っても人生観は変わりますまい。
勝手に来て勝手にイライラしているワケですから,この国にしてみればいい迷惑でしょうけど,一応は金を落としているワケですから,少しは発言してもよかろうもん。
あー,早く出たい。
この子がいなかったら,今日の私に救いはなかった。アリガトウ,愛してるよ。