Mittwoch, 19. Oktober 2011

ボヤナ教会 Боянска църква

8月22日23時46分の書きかけ記事です。今日からブルガリア記。

一度ダメと思ってしまったらそれで終わり…それが私の基本的な思考/行動様式です。
人が相手だと…例えば望まずとも暫くの間一緒にいなきゃならなくなった時なんかは好転する場合もありますが,大抵の場合ダメです。
ここソフィアで,その自分の傾向が炸裂しています。当地滞在は明後日の午前まで。もはやガマン大会の感もあります。
明日が終わるまでに,ここを好きになれるだろうか…。






今日はソフィア郊外にあるヴィトシャ山麓のボヤナ教会を観に行って来ました。
町の中心からトラムで随分進み,路線バスに乗り換え現地入り。これだけでもクソ暑い中勝手がわからず随分疲れました。
どうにかたどり着き,敷地に入り券売所を覗くと「今日はタダだよ」と言われ,ちょっと気をよくしました。信じられないくらいフレンドリーな若いネコがその下で座っていて,ひとしきり遊んでいると券売所のオバチャンに「入場の時間だよ」と言われました。一定人数が集まるまで待つのか時間を決めているのか,とにかく一日中開けているワケではなさそうでした。声をかけてもらえなければずっとネコを構い続けて閉館時間を迎えてしまったろうから運が良かったと言えなくもないですが,ま,入ったワケです。

誘導する係員は老翁でしたが英語を話せ,私に「壁の案内を読んでてね」と言いました。私は氏がすべての客を中に入れる等準備している間,読んで待っていろと言われたのだと解釈。ブルガリア語と英語でのガイドツアーを想像していました。
ところが,いくら待ってもガイドはブルガリア語でしか解説を加えないのです。ドイツ人が混じっていましたが,その連れがブルガリア人だったからか,繋がりを持たない者である私と,フランス語を話す御夫人をないがしろにしました。
壁の英語案内なんて,本で言ったら目次くらいのもんです。バカヤロウ!それで外国人観光客が満足するとでも思ってるのか!!
内部は撮影禁止。見事なフレスコ画が壁いっぱいに描かれていましたが,なにしろ解説を受けておりません…。
私は喋れるクセに喋らないこのジジイ(だんだんクチが悪くなってきた…)に対し,氏の指示で客が外に出される際も,普段は言っているアリガトウを言いませんでした。大人気ないですが。

ムッとして外に出て,さぁ市心に帰ろうとバス停を探すも,降りた辺りに逆方向行きの停留所が見つからず,ひとつ前の停留所まで歩きました。ブルガリア語はキリル文字を使う言語でロシア語とも多くの言葉を共有していますが,こう云う時に限って看板は自分のロシア語知識を全く活かせない言葉だけで出来ている。地図を片手にどうにか「この番号は私の望む場所まで行くだろう」と判断したバスは,時刻表どおりならすぐ来る筈なのに気配すら見せない。他の番号の路線が定刻に到着しているのに,です。

併し自力で歩いて帰るには郊外に出過ぎていたので,更にもうひとつ先の停留所まで歩きました。そこにはバスを待つ客が数人いて,そこで待つ事で不安感は薄まりました。
やがてバスは到着,私は出発地まで戻る事が出来ましたが…
安堵とか感動とかポジティヴな感情はなく,只管イライラしてました。

ブルガリアに来て3日めですが,当初のマイナスイメージは覆される事なく,今日のこれで却って強化されてしまった感があります。
そうです。私はこの程度の事でゲンナリするほどの温室育ち。まだ15ヶ国くらいしか加盟していなかった頃のEU諸国がスタンダードなんです。
他の大陸なんて…絶対に行けそうにありません。私のこの頑さでは,インドに行っても人生観は変わりますまい。
勝手に来て勝手にイライラしているワケですから,この国にしてみればいい迷惑でしょうけど,一応は金を落としているワケですから,少しは発言してもよかろうもん。
あー,早く出たい。




この子がいなかったら,今日の私に救いはなかった。アリガトウ,愛してるよ。

5 Kommentare:

ぎゅるてる hat gesagt…

おっ、ブルガリア。ボヤナ教会って世界文化遺産でしたっけ。質素な外観からは想像できませんが、内部はきっとすばらしいんでしょう。

しかし、災難でしたね。ご立腹の様子が文章から物凄く伝わってきます。下手なことを書いたら怒られそう…なんて。教会のガイドツアーにせよ公共交通機関にせよ、EUに加盟したところで所詮はブルガリア、EU15のレヴェルに追いつくには相当な時間がかかるでしょうね。それかムリ?一方で、それを嫌う人もいるでしょうけど。

ネコちゃんの可愛さは世界共通ですな。

Sei hat gesagt…

内容について下手な事をお書きになっても,多分解説はするだろうけど怒りはしませんよ。それより「怒られそう…なんて」と云う発言に対して私は怒りを憶えます。「だから何?」と。

殿下の御発言,そうです。この素朴さを愛する人は確かに存在します(殿下も改修が前に西駅についてちょっと感傷的に語ってましたよね)。この未整備な感じがタマランってとこでしょう。併し私はどうしても東の和式便所を愛せません。この便器とは共存したくない…!
私がソフィアからヴィーンに移ってどんなに気が休まったか,"東"をそんなにご存じない殿下でも想像は容易に出来たでしょう。私とは逆に,彼等にとってはギスギスしてどこにもスキがない完璧な"西"の方が落ち着けないんだろうな。
彼等にとってはオーストリアのアウサーベトリープも出来杉君が99点をとるようにしか見えないんでしょうね。

確かにスレてない人々の心意気に触れるとなんだか嬉しくなります。いい意味での「田舎者」が多い地域ではあります。だけど大きな町に限って言えば,満足のいく暮らしが出来ているちゃんとした国の人の方がおっとりしてるような…。

ネコならどんなにガッついてても受け容れますぜ。

Sei hat gesagt…

アラみっとみない。誤植を発見しました。
行はどの媒体で読むかによってかわるので,西駅のくだりの()内を御覧ください。

誤:改修が前に
正:改修(の)前に,或いは
  改修前の

お詫びして訂正いたします。

ぎゅるてる hat gesagt…

自宅では行き倒れの日々が続いているので、今日は職場からです。また余計なことを言ってしまいましたね。失礼しました。

そう、私も素朴さを愛しています。どうしても基準はウィーンになるので、東だと過剰に感じられますが、西だと無機質であまり愛着がわきません。初めてパリに行ったときの「なんだ、普通じゃない」という感想がそれを裏付けています。アウサー・ベトリープも「またか、仕方ないな」と軽く流し、それでイライラすることもないし。これが、西の国だとまた気持ちも違ってくると思いますが。東の和式便所?って気になるなぁ。絵なんて、あるわけないですよね…自分で調べてみます。

訂正の「改修が前に」を見て、宮城銘菓「白松がモナカ」を思い出してしまいました。私はモナカの皮があまり好きでないので羊羹の方が好きかな…「白松がヨーカン」。ん?すると、訂正しなくても文法的には誤りでないってことか。かなり古めかしいですが。

Sei hat gesagt…

私は武士ではございません(私は"あちき")ので,訂正したかったまでの事です。

西,ダメですかね。私はオランダ大好きですけど。まぁ更に拡大すれば西よりは北ですがね。フランス(とは云えエルザス・ロートリンゲンしか知らないが)よりスウェーデン,ケルンよりハンブルクだもんなぁ…。
ルクセンブルクも感じよかったですよ。

私が好きな素朴な東はポーランドです。御存知のように私はかなりのプロテスタント(+正教)寄りですが,かの地の人々の信仰心に触れて心底感動しました。この手の思いは西では持つ事が出来ません。
なかなか英語を使える人はいなかったけど,身振り手振りで親切にしてくれたりいいお節介をやいてくれたり,ただの旅の者の私に愛情を示してくれる人が多かったので,あの国に対して私はいいイメージを持っています(信仰心の美しさに限って言えばリトアニアもポーランドに負けず劣らずの国です)。

ところで今日知りましたが,EU内でレーラーの賃金が最も低い国はブルガリアなんですって。…さもありなん。