Mittwoch, 30. Januar 2013

どうしちゃったの…

訪問の度に行動範囲が狭まっている感のあるヴィーン。
2007年に惚れ込んでしまったこの電飾の前を,この5年間全く通らないでもなかったけれど,今期はちゃんと真下まで行って観る気になりました。
なったものの…。

ところどころ消えてます。球切れを放置しているのか,敢えて消しているのか。
でも消えているところ,結構目立つし位置的には重要だと思うんですけどねぇ。なんだか悲しくなってしまいました。



往時の姿を知っているだけに,残念でならない。実に。

Freitag, 25. Januar 2013

「ソヴィエトモダン展」及び「ダン・フレイヴィン−ライト」展 Sowjetmoderne 1955-1991 / Dan Flavin – Lights

滞在中に素晴らしい展覧会ふたつに出くわせた事を申し上げましたが,当日はWLAN事情で詳述不能,画像を載せるので精一杯でした。ここで改めて報告させていただきます。


ヴィーン建築センター「ソヴィエトモダン 1955-1991」展

ムゼウムスクヴァルティーアが出来た時から気にしてはいるものの,規模が大きくないので他の展覧会と天秤にかけて諦めてしまう事が多い,センターなんて味気ない名前がついているものの,実態としては博物館です。今期のこの企画展にはどうにも惹かれてしまい,万障繰り合わせてでも!と思ってスケジュールにムリヤリ組み込みました。
かつてソヴィエト連邦に属していた国の面白い建築物をとりあげて文字と写真と,一部映像で解説していました。模型が少ないのは残念でしたが,珍しく図録を買ってしまう程気に入りました。多くは現存していませんが,いかにもな意匠の建物(の紹介)の羅列に至極満足,残っている建物でも実際に観る事は叶わないでしょうから,逆に「この写真をシッカリ観とこう」的な意識が働き,疲れながらも解説を端折る事なくキッチリ読みました。


ルートヴィヒ財団近代美術館「ダン・フレイヴィン ライト」展

ここには今までどう云うワケか脚を運ぶ事がありませんでした。自分が滞在している間に行われている企画展に興味が持てなかったからに他なりませんが,今回ばかりはもう!私が欧州通いを始めたばかりの頃からのファン,ダン・フレイヴィンの名を見つけてしまっては素通りなんて出来ません。 ここでは撮影が許されていたのでグダグダ語る代わりに画像を。








展示物もそうですが,この美術館そのものもカッコいい。重い色の壁と,EVに顕著ですが多用されている強化ガラス,展示室の白い壁,ボワっと白く光る照明のバランスがイイと素人目に思います。ホント,カッコいい。惚れ惚れします。





結局今日の記事,こっちメインになってしまった感があります,私としてはこのふたつの展覧会に優劣はつけられません。物珍しさ,貴重さで言えばより有り難かったのは前者です。フレイヴィンの作品には結構他の美術館でも観られますからね。とは云えここまで大々的な展覧会にはなかなか出くわせないけど。 とにかく,実際にここを訪れた日に思ったとおり,私は本当に「ツイて」ました。嬉しかったなァ。

Freitag, 18. Januar 2013

ヴィーン中央墓地のカール・ボロメウス教会 Karl-Borromäus-Kirche am Zentralfriedhof

楽聖の人生なぞどうでもよかった頃の私の,中央墓地に来る第一の目的は,このカール・ボロメウス教会でした。

眼のさめるようなユーゲントシュティール建築。条件が合わないと入れないシュタインホーフ教会(これこれを御覧ください)よりもよっぽど建築ファンに優しいと云うか気前がいいと云うか,ま,是が非でも拝んでおくべき建物だと,私はかたく信じております。
正面入り口に立つとこの迫力。圧は凄まじく,なんだか日本の新興宗教の総本山みたいですが,中から奇っ怪な呪詛が聞こえて来る事もないし,胡散臭い説法会じみた事も行われていません(当然か)。
何年かぶりに入りましたが,変わらぬ姿に惚れ惚れ。この安っぽくさえある様式美,たまりません。



















横から大きく観るとこんな感じ。かなり大きいです。勿論このように,この時代ならではのモティーフで飾られています。





極めて明るい色の壁と吹き抜けを持つ建物の中はちょっと驚く明るさ。それを地として,装飾がかなりの主張をしています。よくよく考えればちょっとやりすぎかも知れませんが,全体として過剰な印象は受けません。

ディテールも凝っています。この建物はオットー・ヴァーグナーによる物ではないのですが,ヴァーグナーの弟子であるマックス・ヘーゲレが手がけたと云う事で,らしさは全開であります。金色は多用されてはいるものの,シュタインホーフに較べておとなしめです。






実際にはこの画像よりも水色(ごく微量の緑が混じっている)っぽいんですが,これは綺麗です。じーっと見入ってしまいます。

Montag, 14. Januar 2013

ヴィーン中央墓地 Wiener Zentralfriedhof

これからぼちぼち,冬の報告を書きます。ネタが少ない今年はいつものペースでもすぐ撤収しそうな予感…。

夏の報告でブラームスファンになったと申し上げましたが,その流れで,ここに来たくなりました。中央墓地。だいぶ久し振りです。
ここには数々の楽聖の墓(ハリボテ含む)があり,ちょっとした観光名所なんですが,私にとってベートーフェン,モーツァルト,シュトラウス一味は別にありがたい存在ではなく,彼等に群がる観光客を尻目に,ブラームスとシューベルトの墓を探しました。このふたりの墓参が出来ればそれでよかったのです。


ブラームスは偉大な音楽家の筈ですが,墓石はこのように地味で,諸々飾られてはいるものの,立ち止まる者もなく,厚遇されていない印象です。オーストリア出自の音楽家を優先したのだと言うのなら,同じく他国者のベートーフェンは結構な一等地を与えられています。どう云う事だよ。

何年も前はシューベルトのファンでした。今は多少好みが変わってしまいましたが,オーストリア人の音楽家と云ったらやっぱり私にはこの人。墓は不遇な人生を埋め合わせるかのように立派で美しく,なんの関係もない私が勝手に嬉しくなりました。
そしてこれから挑戦?してみたいのがシェーンベルク。この人の墓参もしました。




ここには楽聖以外の著名人も多く眠っています。私が名前を見て判るのは一部の人々のみですが,オーストリア人とおぼしき面々は楽聖なぞ見向きもせず,こっちを眺めていました。墓地中央の大統領集合墓地(もうちょっとイイ表現はないのか…)では結構な人数が立ち止まっていました。





私の好きな建築家や芸術家はここにはあまり葬られていないんですが,ここにある筈のアドルフ・ロースを見つけられなかったのは悔やまれました。まぁ,それは次の機会に。
この兎君の墓石,冗談なのか本気なのか,非常に気になりました。



Montag, 7. Januar 2013

上には上がいる

本日夕方,日本に戻って来ました。
やっぱりシンドかったーーー。大荷物と冬の重装備でヘロヘロになりながらも,どうにか自宅に辿り着きました。
私が携えて来た荷物はスーツケースの他に機内に持ち込む小カバン(とは云えナイロンのトートだから嵩張りはする)とパンパンのお買い物袋で,両肩にどうにか提げられる類いの物です。勿論だからと云って提げるのはイヤで,小カバンはスーツケースに載せて一緒に転がしていました。
でも私ごときがヒィヒィ言ってる場合じゃないな,と思ったのが,私と同じ駅で降りた,スーツケースをふたつと,私のお買い物袋より大きいバッグを抱えた外国人を見た時。外国人とは云え初めての人では知らないルートでどこかに向かっていたので,日本で働いている人が帰省先から戻って来たのかも知れません。
その外国人は,スーツケースの持ち手をふたつ分片手で掴み,バッグを空いた片手で提げ,前後に組んだスーツケースに気を取られつつ歩いていました。当然まっすぐ歩く事は出来ず,数歩毎に立ち止まって態勢を立て直していましたが,こっちも助けてあげられる余裕なぞありません。
あの人はどのくらい時間をかけて,どこに向かったんだろうか…。




その外国人に較べれば私など小物もいいところでしたが,私なりに身体はガタガタ。腕と肩が痛いのはいつもの事ですが,今日の手首の疲労感たるや。うー,キツい。

今日は朝でなく夕方に着いたので,仮眠をとらずに済みましたが,なんだか片付かなくて今頃洗濯をしています。これが終わらないと寝られない。早く寝たいーーー。

Samstag, 5. Januar 2013

寒い!(嬉)

今日はヘルシンキ最終日。帰国前最後の自由日でもあります。明日の移動は悲惨です。死ぬ程嵩張る荷物を,死ぬ程嵩張るダウンを着込んで持ち運ばなければなりません。その上明日は乗り継ぎに5時間…おえー。 で,鋭意荷物詰め中なんですが,いかんせん手荷物としなければならない荷物は軽量化出来ず,いずれにしても明日地獄を見る事は判り切っているのでやる気も殺がれます。 ま,兎に角やらねば…。





この気温表示,間違っているように思えてなりません。実際の値より2℃は高いんじゃないかと思います。これは今日の朝の様子。そうです,ここから更に2℃下がる…今日は寒かったんです!キンキンの冷気に当たる事が出来ました。こんな日に限って外回りをしてしまったので,身体まで冷えましたが。

Freitag, 4. Januar 2013

ありがたい事に

ホテル事情と云うと私は欧州の一部の事しか知らないも同然ですが,カードキーが導入された宿での問題として,そのカードキーを所定の差し込み口?にセットしないと通電しない事が挙げられます。
自分が部屋にいなければ問題にはならないんじゃないかと言われそうですが,これがなかなかそうでもないのです。
新築の宿だとコンセントの数がかなり絞られている事があります。また,新築ではなくてもここ数年に改装されたところではコンセントの口こそ残っていてもそれを塞いで使えなくしてあると云う意地の悪さに出くわす事も多々あります。

今日日,通電する必要がある道具を一切持ち込まない人間は少ないのではないでしょうか。私はそこそこ使っていますが,コンセントが少ない宿に当たっても時間差でどうにかやりくり出来ています。でも,例えばデジカメの充電池の予備がある場合,自分が留守にしている間にその予備を充電させておければ便利だと思うんですよ。寝ている間は携帯電話の充電を最優先するでしょうからね。そう云う,不在時を活かした使い方を真っ向から否定する今日日のコンセント問題は地味に重いのではないかな,と私は思っています。

しかし当地における我が常宿ではその心配は一切ありません。出入り口にひと口,机にふた口,机の下に3口,ベッドの横にひと口,浴室にふた口。ここまでで計9,いっぺんに使い切る人はそうそういないでしょうけど,これで終わりではないのです。


更に4口!こんなに気前よく用意してくれている宿はどのくらいあるでしょう。これだけあればなんの心配もなく,当然ありがたい限りなんですが,プラグアダプタの用意数によっては折角の恩恵を全く受けられなくなります。うーん。

Donnerstag, 3. Januar 2013

やっとの事で

私が欧州に来てから連日暖かく,それに対して今までぶつくさ言ってきましたが,吉兆が現れました。
本日18時台の記録(望遠が利いてないけど)。ここまで下がった!一昨日は手袋もコートのフードも不要でしたが,昨日は頭はむき出しでしたけどポケットに手を入れました。今日は手袋を装着しフードを被りました。午後にそこそこの雪が降りました。すぐに止んだけれど,降っている間は勢いがありました。明日はどうだろう??ちょっと楽しみになって来ました。




北の国のテレビ放送,夜は軒並み英語映画の垂れ流しです。地産地消を目指す私にとって英語映画しか映らないテレビは無意味,どうにか国の番組を探し,何もない場合は消してしまいます。
そう,私は確実にニュースを観られる時間を把握していないのです。さっき運良くニュースを見つけて期待通り天気予報を観る事が出来ました。「−5」と云うステキな数値を地図上に読み取ったんですが,これがいつの値を指しているのかが全く解らないんです。この宿で観られるのはBBCとナショナルジオグラフィック以外はフィンランド語とスウェーデン語の放送のみ。さっきのニュースがスウェーデン語版だったら天気くらいは解っただろうに,スウェーデン語局では既に英語映画の垂れ流しが始まっていました。
うーん「−5」が明日の日中の予想だといいんですが。

Mittwoch, 2. Januar 2013

2年越しの悲願 Uspenskin katedraali / Uspenskijkatedralen

前回果たせなかったウスペンスキー大聖堂での初詣で。今年は望みが叶いました。
よく考えたら,ここは私にとって最初の正教会なんですわ。勿論始めは意味も判らず「名所だから」と云う軽薄な理由で出向いたんですが,今では違います。私がカトリック教会に苦手意識を持ち,プロテスタントを好むのは虚飾を嫌っているからです。でも正教会は好きなんですよね…。ケバケバしさで云ったらこっちもなかなかの物ですが,敬遠するどころか望んでいるのが我ながら不思議。行ったら行ったで結構長居するようにもなりました。
外では傍若無人に振る舞っているロシアンニューリッチも,ここでは神妙な面持ちで蝋燭を立て,お祈りをしています。それを観るのもまた好き。私は祈りの形こそ会得したけれど,当然中身までは備わっていません。でも敬意は払っています。



んー,好き。