Dienstag, 26. März 2013

次のカーテン Nostosilta, Vihkiruusu

今の住まいに越してもうすぐ4年目。ちょっと早いかなとは思うんですが,私は去年の夏あたりからカーテンを掛け替えたくなっておりました。
冬の渡航先を考えていた時,真っ先に頭に浮かんだのはヘルシンキでしたが,2011年を迎えたばかりのこの地,ちょっと頻度的にどうかなとストックホルム等他の町も実は検討しておりました。でもどの候補もしっくりせず,ヘルシンキと云う自分の気分が変わる事はありませんでした。入居に合わせての最初のカーテンはマリメッコでしたが,「もういいや,次は他のメーカーで」と思う事は全くなく,やっぱりカーテン生地はマリメッコで探したかったし,それなりに悩みはしたものの,最終的にこっちにしました。
そしてその予定通りマリメッコで,じっくり探してこの2点を調達。当初はベージュか黄色ベースでひとセット分,と考えていたんですが…。



イソラ母娘によるNostosilta。緑から青までの数色を使って,大きいモティーフが続く大胆な柄です。今売り出し中?のJokiuomaもベースはこれと似ています。色違いに赤からオレンジまで(だったかな?)の系統もありました。束として丸まっている状態で既に「あ,これ好きだ」と思ったけれど,広げてみると更に…!どの色を取っても美しく,重いか軽いかで言えば色味に軽快感はありませんが,涼しくなってからだけではなく,盛夏でもイイだろうと考えました。
現在掛けている冬用がグレイッシュな青緑なので,広義では“緑色”,ちょっとどうなのよと思わないでもなかったけれど,いざ持ち帰ってみたらやっぱり満足。
元々持っている盛夏用の白地透かしレンコンはかなり気に入っていますが,このカーテンを室内側に,透かしレンコンを窓側に掛けても…ちょっとクドいかな…。



死ぬまで愛し続けるであろう春物のカーテンがこれまたイソラ母娘のMaalaisruusu。同じ絵柄ではあるものの,こっちはMaalaisruusuではなくVihkiruusu。スタッフさんによると結婚式のバラだと云う事です(Maalaisruusuはイナカのバラ)。モティーフは我が宅の春物がA4の紙に収まりきらない大きさなのに較べてこちらは手のひらサイズ,ですからNostosilta(ひとパターンが約50センチ)よりも所要長さが少なくて済んでいます。
去年の冬,なんとなく部屋に赤い小物を集めていたので,その流れで赤に眼が行き易くなっていました。
私のMaalaisruusuは白地にピンク。4年前は黄色を希望し,手に入りませんでした。「なんなら色違いでも」と思うくらい黄色が欲しかった私はこの冬,灰色の背景に咲く黄色い花を見つけて衝撃を受けました。
でも私はそれを選ばず,こっちにしました。グレイ地の巨大なバラに結構な圧をおぼえてしまいまして。あの色使いでVihkiruusuがあったら即決しただろうとは思いますが,ま,入手したのはこのように赤。色違いは青ベースでした。

柄こそ小さくなったものの相当に暑苦しい色遣いで,強烈さで言ったらピンクのMaalaisuruusuをはるかに凌ぐかも知れませんが,とても楽しみです。この冬には間に合わなかったので,今年の秋までには完成させたいです。

Montag, 18. März 2013

Lux Helsinki

はー,(カナダの)ロンドンとサンフランシスコの数日間が終わりました。嬉しいのとガッカリしたのと…最後は悲しいのか。全て終わって気が抜けました。

…本題。1月4日から8日まで,ヘルシンキ中心部では「Lux Helsinki」なる光のイヴェントが開催されていました。美術展は事前にガツガツ調べたものの,こう云う物はまるで未調査でしたから,ちょっと嬉しかったなぁ。16時にはトップリ暮れてしまう時期に光のイヴェントをやるとは素晴らしい心意気。大体土地の人は寒さなぞものともしない筈ですし,何しろこの1月上旬は寧ろ暖かかったので,そりゃ皆さん,外に繰り出すでしょう。




こんな感じで,光線を発したり火を起こしたりしています。実際にはオリンピック競技場の方(町の中心部からはちょっと離れている)でもインスタレーションがあり,近くまでトラムで行ってはみたものの,降りる気が起こらず,結局は自分の宿に歩いて帰れる範囲でのみ堪能。


私の大好きなヘルシンキ大聖堂は,普段はただ青く染められているだけです…言い切ってしまっていいものか自信はありませんが,少なくとも私の知る限りでは青の単色染めは特別なライトアップではなさそうです。でも,やっぱりこう云うハデな行事では借り出され,とんでもない姿になりました。




多分これが私にとって初のプロジェクションマッピング。当然実物は映像が動いているワケですから多少の気持ち悪さはありますが,いつもの清楚な姿を愛する私でも,「やっぱり背景が白いと引き立つのかなぁ」とヘンに感心し,これはこれで気に入りました。



鉄道駅でプロジェクションマッピングはなされなかったんですが,よもやサーリネンは自分の作品であるこのゴーレム的なお方々がピンクに染まるとは思いもしなかったでしょう。これもこれで強烈でした。基本的にピンクでしたが,時々紫も登場しました。
ゴーレム様な方々のすぐ下にホリゾントライトっぽい照明が置かれ,ダイレクトに上部を照らしていました。しげしげと見はしなかったんですが,ピンクと青系のカラーフィルターでも用意していたんでしょう。演出の舞台裏(とすべきところ)を隠しもしないんですね。照明は貧弱な柵で囲われているだけで蹴っ飛ばそうと思えば誰にでも出来た筈ですが,する人がいないのがさすがフィンランドと云うところか。
この駅には大通りを向いていない出入り口もありますが,そちらは着色されず,正気を保っていました。



このイヴェント中,ケッタイなラッピングトラムが走っていました。窓の色はコロコロ変わり,オパールのようなシートを貼られた外板は映り込む物を反射して玉虫みたいになります。これだけの中心地ですから周りにも色鮮やかな広告とか電飾の類があるのでそんなに異様には見えませんでした(つまり,残念ながらそれほど目立ちもしなかった)が,これがちょっとでも中心部から離れたら,相当眩しくて相当不気味なんじゃないかな…。


駅舎のライトアップは22時までと決まっていました。実際には数十分,余計にピンク色を保っていましたが,それもやがてあっけなく消え,私のヘルシンキ最終日も終わりました。その後は不毛な荷詰めシミュレーション…。

Samstag, 9. März 2013

Seurasaarenselkä

バスを降り,シベリウス公園を突っ切ると,そこには水景が広がります。
隣接しているので,公園の記事と連続して更新するつもりではおりましたが,昨日の夜はテレビ朝日にかじりついてしまいまして…いやー,観てる方も疲れました。でもあれはライヴで観るべき物でしたね。感激しました!それでは本題。

ここは,うーんなんと呼ぶのが正しいのか。大きく見ればフィンランド湾の一部なんでしょうか,私にはサッパリわかりませんが,地図によると「セウラ島の背面」…独語でも英語でもこう出てきます。本当はもっとふさわしい言い方があるんでしょうね。私に芬語知識がないのがもどかしい!

端的な言葉は見つけられませんでしたが,独語の解説によれば,実態としては入り江か湾(フィンランド湾の一部かはさておいて)で良さそうで,とにかくその湾か入り江が見えてくるワケですが…。



見事です。凍った水面に雪。お陽様が当たっているところはどうにか水の色を見せていますが,それとて凍ってはいますから,どこもカチンコチン。人が歩ける厚さ。
公園で自分フォトを撮り終えたロシア人観光客は待機中の横付け団体バスに乗り込むので,この先にいるのは恐らくは近隣住民のみ。その人の出も,大して多くはありません。水際にあるカフェのまわりにちらほらいるくらいでした。簡単な屋外暖房設備もありましたが,強風で果たして役に立っていたのか…。






それにしてもこの,秋のような空の高さ。青い空と,白い雲と雪以外には何もない(電柱あるけど)…なんて清新!きっとここは夏より冬に来る方が感動的だと思う。ガチガチに冷えた甲斐があったと云うものです。

Donnerstag, 7. März 2013

シベリウス公園 Sibeliuspuisto

決して大きくはないヘルシンキでも,私は全ての観光的な場所を知ってはおりません。 今まで訪れる気分にならなくて未踏であったシベリウス公園,今年初めてその気になって,やっと,行って来ました。 団体バス旅行をしない私の場合,こう云う場所は後回し。ノイシュヴァンシュタイン城に行ったのもドイツ通いを始めて9年経ってからですし,観光名所をガツガツ漁る点については私は相当な遅咲きです。 さて,そのシベリウス公園。町の中心からバスで15分くらいってとこか。他の優先事項を済ませ,時間を取れなかったら諦めようと考えていた為,帰国前日の訪問になりましたが,この日は滞在中最も冷え,最高気温が氷点下5度か4度と云う,絶好の野外活動日でありました。…ヤケクソですが。




公園はこんな感じ。結構広いです。白くないところはカチンカチンに凍っていて恐ろしくて歩けません。こんな日にここにいるのは近在のフィンランド人でなければロシア人観光客だけ。無様に転ぶ者なんていませんよ。公園内はなだらかに下っているので,私は前も見られずアホみたいに慎重に歩きました。





広い敷地内の端っこに,このモニュメントが建っています。雪のせいか,見落としかねないほどの自己主張の弱さ。大きいとも言えるし小さいとも言えます。と云うのも,このパイプ群は結構な大きさなんですが,肝心のシベリウスの部分がサイズ的にパッとしないんですよね。しかもどうして生首なんだ?
生首のそばには,このモニュメントがシベリウスを記念する物である旨書かれた金属板(右の画像とは別物)が設置されています。


私はシベリウスの音楽を殆ど知らないのですが,知っている人にはこのモティーフの意味するところが解るんでしょうか。パイプオルガンなどと云う安直な答えは,絶対に正しくないでしょうね。


私は度々現地で寒くない事をぼやいて来ましたが,その割に「ヤケクソ」などと言っているのは矛盾しています。いや,勿論私は寒い国は寒くあるべしと思っているので,この日も初めは本当にウキウキだったんですが,何時間も暖気に当たれず休憩も取らず(=身体を温める物を摂取せず)に過ごしていると,「やっぱりキツいなー」と思えて来るのですよ。まだまだ修行が足りません。

そして,この公園に続いて。

Freitag, 1. März 2013

町歩きの号に足すと大きくなり過ぎてしまうのでもうひと記事。 おそらくは工事中の仮囲いだと思うんですが,こんなのを見つけて気に入ってしまいました。




歩いていて突然眼に入ったこのハート。そしてその横っちょにはハローワールドの文字。誰かの落書きでしょうけど,これだけと云うのが逆にオシャレだなぁと感心。



一方こちらは賑やかな壁。記録した時はただ「仮囲いなのにここまでする心意気がイイ」と軽く思っただけだったんですが,いやーダメですね。観ているようで観ていない。帰国してから気付きましたが,これ,工事風景なんですね。つるはしやら電気ドリル(?)やらを使いこなし,ダイナマイト音(掘削音?)に耳を覆う…って覆いきれてないんですけどね,ウサギだから。



ヘンに可愛く作っていないところがまたイイ。こう云うの,好きだわー。