Montag, 25. Februar 2008

いちかわ星野道夫展 Michio Hoshino

ちょっと古いネタですが…。

最近,千葉県市川市では同市出身の写真家星野道夫氏の回顧展(?)が4会場で展開されていました/す。
この人はアラスカの自然に魅せられ,自ら留学したり家を建てたりとアラスカに人生を捧げ(たようなものであり),併しかの地ではなくカムチャツカ半島で40代で殉職した夭折の人です。
私は氏を6,7年前の特別展で知りました。その頃には氏は故人になっていましたから,改めて今年の展に行っても展示物にそれほどの差があるわけではありませんが,被写体に対する愛情がにじみ出るこの人の写真が好きで,やはりやっていると行きたくなってしまいます。私は文学分野を主に扱っている展を除いて3会場を既に訪れました。
これらはそのうちの芳澤ガーデンギャラリーでの様子です。この日が企画展最終日ではなかったものの,私にとってはとても便利な特別編成のシャトルバスが出る最後の日だったので,「これを逃すと所要時間倍増!」をスローガンに,大雪の中出掛ける事にしたんです。


屋外では氏の写真パネルが青空展示されており,これだけならタダで観る事が出来ます(そんな奴いるんだろうか…)。
普段は芝生が植わっていて立ち入り出来ない場所ですが,この日は雪天につき自由に入る事が許されていました。








室内の展示も,ギャラリーですからこぢんまりではありましたが結構良かった。屋外のと同じパネル(写真は違うが)の他に,ムースの角やカヤック,本人の遺品が展示されていました。




庭自体はこんな感じ。小規模です。庭だけが目当てでは物足りなく感じるでしょう。

Samstag, 23. Februar 2008

EURO2008に向けて(不毛)

これも古いネタです。

105日後に始まるEURO2008はスイスとオーストリアの共催。嘗て日韓がサッカーワールドカップを共催した時,スイス人の友達が「オレのとこでもオーストリアと共催しないかなー」なんて言っていましたが,世界杯ではなく欧州杯ではあるけれど,今年氏の夢が実現の運びとなるワケです。


私は最愛のデンマーク軍が本戦出場ならずで盛り下がってはおりますが,その次に好きなスウェーデンが出るので,会期が近づけばまたビクビクの日々が始まるんじゃないかな…と漠然と考えております。

で,オーストリアです。
オーストリアをサッカーの国だと思う人が世界に何人いるでしょうか。ショッボい国ですよ,サッカーにかけては。スイスと違って,主催国にでもならなければ出場枠なんて勝ち獲れない。
…と,ここまでは無責任に申しましたが,調べてみたところ,EUROについては本当に本戦出場経験がなかったものの,なんと意外にもワールドカップには出たことがあるらしい。その上出場を逃した過去のEUROでも,予選でグループ3位につけていた事もあるそうで。私が思っていたよりはデキる子でした(よっぽどヒドく思っていたワケだが,私は……)。

こちらは空港免税店のグッズコーナー。空港で飛行機を降りた客を一番に迎えてくれるのは以下お示しするマスコットのトリックス君とフリックス君です。白がトリックス,赤がフリックスなんだってさ。
動物園ブラティスラヴァで時間を費やした私は,この冬はそんなに町全体を観てはおりません。ですからこのくらいしか見つけられなかったのですが,一応,来るべき一大イヴェントに際しての彼等の意気込みなぞ。

オーストリアはポーランド,クロアチア,ドイツと一緒のグループに入ってしまいました。…どう考えてもダメだろ,これ。
どうか最小限のダメージで済ませて………。








Dienstag, 12. Februar 2008

地味活動の中で見たものは

冬のフィンランドでは色んなアクティヴィティが楽しめます。オーロラとか犬ぞりとかサンタさんに会いに行くとかかまくらのもっとハードなやつの中で寝泊まりするとか。併しそれは都市部で出来ることではありませんから,ヘルシンキから一歩も出ないでせいぜいサウナと云う私の滞在は,とても地味なものでした。近郊には景勝地も結構あるし,エストニアのタリンなんて高速艇で2時間もかからない距離(但し冬に高速艇は出ず,その場合フェリーで倍近くの時間を要す)。遠足先には事欠かないんですが,それらは基本的に冬の楽しみではないワケで。
写真が少ないのはそのせいかも知れません。特別な行事が済んでしまった,特別大きくもない町では,何日いてもそんなに撮らなかったでしょう。







ちょっとステキだと思ったのが,目地が雪で埋められたこの石畳。夜,街灯の黄色い光が当たったらきれいだろうなぁと思いながら見てました(確か灯火が当たる場所ではなかったような気がするが…)。
上段左のは1月2日に撮った物。晦日と云えばこれ,花火と爆竹?です。わりと公共性の高い場所で見つけたんですが,そのわりには1日過ぎても残ってた。大陸ではやっている施設がこちらでは閉められていて,大した活動が出来なかった初日の苦労?を思い出しました。
雪の中で頑張っている亀君は実は冬なればと云う存在ではありません。どこかで読んだ物によると車の進入を防ぐ為の物らしく,他の場所では犬君が頑張っているらしい。ちょっとカワイかったので入れてみました。




こちらは冬のヨーロッパお決まりのシーン。町なかの特設スケートリンクで市民が興じていました。ここから次世代のキーラちゃんが輩出されるんだろうか。
キーラちゃん。姓はコルピ,私の好きなフィンランドのフィギュアスケーターです。正直,我が国の至宝数名に較べたらまだまだですが,入賞は出来る選手です。折角お国に出向いたのに,ゆかりの物は一切,見つかりませんでした。雑誌コーナーでもテレビ(キーラちゃんには企業のスポンサーがついているからCMを期待したのだが)でも一切収穫ナシ。残念でした。


  

結構気に入ったのがこの広告。球根業者か花卉業者のどっちかだと思うんですが…。
チューリップの花で言葉をあらわしているんですね。ピンクのは「愛」,黄色のは「情熱」,集合体は「友情」…でいいのか?これはステキ!と思いました。
フィンランドでの植え時は知りませんが(これだけ冬が長くて,植えるタイミングっていつなんでしょう),こう云う広告が出るのは逆に真冬の今…なんて解釈なんでしょうかね。「そろそろ春」なんて謳える時期でもなかったし。





さて,私の報告更新が滞っていた原因は,EU加盟国を一つ選んで10分間のプレゼンを行うと云う独語学校の課題でした。私はフィンランドを選択しましたが,これが為,行く前は準備,帰ってからは課題で年末からずっとフィンランドにかかりっきりだった事になります。
行って来たのならハナシも早かろうとお思いになるかもしれませんがとんでもない。見聞きしてきた事を喋るのではなく概論っぽくしたかったので調査に次ぐ調査。データの集計。おかげで社会科の教科書に載るような事なら結構詳しくなりました。

今日の更新でフィンランドネタはおしまいです。特に滞在中に見てくださっていたお友達,アリガトウございました。
この空色がもっと青くて明るい時期が来たら,今度はセトモノと布モノの買い付けに行こうと思います。

Montag, 11. Februar 2008

たまには色のない世界など

ヘルシンキ最終日,国立現代美術館でイェスパー・ユストによるモノクロフィルムを観て感動。モノクロもいい物ですね。フィルムは勿論動画でしたが,いい気になって自分も載せてみようと思いました。今まではバカの一つ覚えのようにカラー物ばかり取り扱って来ましたが,実は細々とこう云うのも撮っていたんです(勿論カラーのオマケとして,ですけどね。大聖堂内なんてカラーでも色味が抑制されていてステキでした)。
冬の景色を撮るのにモノクロはステキ。セピアよりもこっちの方がスッキリ見えました。








Sonntag, 10. Februar 2008

木が好き

私は現在自然の「し」の字もない場所で生活していますが,元々植物は好きで,花がついていない草木でも激写したりするんですが,葉の落ちた寒冷期の木に注目した事はなかったんじゃないかと思います。
併しヘルシンキでは,どう云うワケかそうした木に目が行ってしまいました。きっかけはこれ。薄く照明された壁の前に立つこの冬枯れの木が怪奇っぽくて,妖気を発しているように見えたんです。
このおどろおどろしさ(こう思ったのは多分自分だけだろう)が気に入り,その後も色々見ているうちに,造形物として面白いなーと思うようになりました。
ヴィーンでもブラティスラヴァでも,こんな写真は撮らなかったので,ヘルシンキの木が特別なのかと云うとそんな事はなく,またセンス自慢の書物では「高層建築がないヘルシンキでは空が広くて開放的。上を向いて歩く事が多くなったからなのでは」なんて御大層な解釈をつけるかも知れませんが,別にそこまで深く考えていたワケでもありません。
なんの気なしに眼が行ってしまった,そんな感じです。
















Freitag, 8. Februar 2008

ヘルシンキの夜

暗くなったらいつものように夜景撮り。
夜とは言えど,大した“夜”でもないのが北。実は夜景と言うには時間が早いんですけどね。
これら,基本的に16時台に撮ってます。ストックホルムより緯度は上なのにかの地では15時を過ぎたらもう焦り始めます。この違いは時差。フィンランドの方が中央ヨーロッパ大陸より1時間早いので,結局は日没時間は似たようなもんですね。

併し,ヘルシンキではあまり,撮りたくなる景色に遭遇出来なかったんです。他の都市と較べても,自分が撮り貯めた写真の数が少ない上に同じような写真ばかりでした。そりゃあ風は強く吹いていましたが,それだけが原因ではありません。これ!と云うシーンが少ないんです。商業的なエリアはこんな感じであんまり美しくないし。いつもはどう抜粋しようかなんて悩むところですが,今回はもう,これで精一杯みたいなもんでした。














この建物は建築史的に重要である様子。様式の特集に含めてもよかったんですが,このキンキラがきれいでこっちしました。高級ホテルとして使われています。外装もそうですが,内部も見事なアール・デコであるらしい。当然私には敷居が高く…。

Donnerstag, 7. Februar 2008

様式探し

に建物見学はほぼ諦めたような事を申し上げましたが,それでもいくらかは収穫を得ていました。
フィンランドに入る前,実は現代建築以外には殆ど事前調査をしておりませんでした(その上,調査したのに現代建築は結局観に行かなかったし…)。ですから意外とアールヌーヴォーが充実していたのは,自分の勉強不足のせいもありますが驚きでした。
尤もフィンランドの場合,ほぼ同時期に興った民族ロマン主義の方に重きが置かれている様子。国立博物館はその典型だそうです。私はファサードより内部装飾が気に入ったと申しました。内部はアッサリしていて,ごく普通のアールヌーヴォー(オルタ,ギマールではなく,ホフマンやマッキントッシュの作風に近い)だと思っていました。でもあれも民族ロマン主義だったんだろうか…。ガレン=カレラの壁画なんてまさに民族ロマン主義ですから。
その他キュビスムと思われる建物も発見。探せばありそうだなぁ,ヘルシンキ。

一番下の黄色く映っているウッディな建物は病院です。こんな病院なんてちょっとステキです。



   



  



  


Montag, 4. Februar 2008

どんより…

おっと,マニア欲が出て言葉ネタだけで3記事費やしてしまいました。ここからは別ネタを。

滞在中,晴天は貴重だと申しました。
天気は変わりやすく,晴れ間が見えてもすぐまた曇ってしまうとも。
日没が早ければ夜景撮りの楽しみも拡がる…ってもんですが,それは風が(強く)なければのハナシ。冬のヘルシンキではブレブレになってしまうから失敗率が激しく高い!いまだに三脚を持ち歩かないのが悪いのか。
因みに横の画像は8時13分に撮った物。これで普通です。私が滞在した期間で言えば,“いつも”より明るい方だったかも知れません。完全な昼の空色になるまで,あと数時間必要。
で,せっかく昼の空色になったと思っても,基本的にこんな感じでした。「晴れる気はあるんだけど」と云ったところでしょうか。
下の写真,上3つは12時台,最後のは16時台の物。私はちょっと滞在してすぐ帰ってしまうので,いくら晴れが望ましいと云ってもこのくらいなんでもないんですが,一年の半分以上をこんな空の下で過ごすこの地の人々。陽光を渇望するのも当然なんでしょうな。












この後間もなく,活動停止。