Mittwoch, 25. Februar 2015

メトロ2号線ポルト・ドーフィーヌ駅舎 Édicule pour la station de métro ligne 2 Porte Dauphine

私はパリ入りする前にフランスアールヌーヴォーの雄であるギマールが設計した建物を調べました。総量としては大した事なく,全部回れるんじゃないかとさえ思っていました。しかし…私は,勝手のわからない,土地鑑がまるでない,言葉もおぼつかない場所で何かを探す事がどれだけの時間を必要とするかをナメていました。ここ数年でも初めての場所には訪れてはおりますが,パリにおいては観たい物,したい事の量がそれまでの町とは較べ物にならず,したがってノンビリもしてられずに焦りが生じるワケです。そこに前述した非効率性が組み合わさって,結局戦績ゼロに等しく…ガッついて調べ上げたリストの虚しさたるや。なさけない限りです。

結局シッカリめに観る事が出来たのはメトロ駅だけでした。パリにはギマールによるメトロ駅が複数存在しますが,全ての駅舎が同一の意匠で建設されたワケではないようで。屋根を持つのはここ含め片手の指におさまるくらいしかなく,壁パネルを持つのはここのみだと聞き,それならばとパネル優先で足を運んできました。







アールヌーヴォーが炸裂してます。ベルギーとフランスのアールヌーヴォーはここより東(オーストリア,ドイツ,チェコ),或いはグラスゴーのそれより曲線がエグいイメージですが,このくらいの装飾ならヴィーンでいくらでも見かけるので,この駅舎に関しては私が見慣れたアールヌーヴォーの意匠に近いです。

また,ギマールが設計した人が住む為の建物はこんな感じの外観を持っていないので,この駅は意外と“普通“に思われました。
人が住む為の建物は地味なんです。眼を引くアールヌーヴォーは意識せずとも迫って来ますが,ギマール作品にはそう云うインパクトが弱い。それだけに中がどうなっているのかが気になります。相当濃いんじゃないかと…。

全ての駅舎が同一の意匠で建設されたワケではないと申し上げましたが, 私が観た別ヴァージョンがこれです。屋根なし。

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