Montag, 13. Februar 2012

新しい町?ドレスデン

今日からドレスデン報告を行います。

ドレスデンは古くはザクセン王国の首都,現在はザクセン州の州都であり,町の規模にしては交通至便,多くの観光客が押し寄せ…と国内でもそれなりに重要な町。それに異論を唱える人は少ないでしょうけど,私はここにそれなりに長く滞在したのに堪能しておりません。
ドレスデンはバロックの町。そして文化活動(観劇,音楽,舞台芸術,美術)に事欠かず,郊外にはピルナやマイセン,ザクセン州のスイスと云った遠足候補地もあります。前回は封鎖状態に等しかった王道遠足先のマイセンを諦め,遠くバウツェンとゲルリッツ,そしてゲルリッツから越境してズゴジェレツまで行ったものです。ああそれなのに。

私はヴィーンにしつこく通い続けていながらバロックを大の苦手としております。また,いくら今のドレスデンに較べて気温が10℃くらい高かった(先週比だと20℃です。よかったねぇ,いくらか過ごし易くなって…)と云っても,遠足を億劫に思うだけの寒さはありました。結局滞在中ドレスデンから一歩も出ず,美術博物館に通い詰めただけだった…。
いくら張り切って遠足しても曇天はいかんともし難いし,連日雨が降っていたと云う言い訳は出来ます。併しドレスデン市内においても,時間を持て余していたにも関わらずやり残した事があるこの体たらく(アヴァンギャルド街区に行きそびれた…)。ここまで効率が悪かったのも珍しい。

ドレスデンは第二次世界大戦で連合軍によってボコボコにされて歴史的遺物の多くを失い,また戦後の赤の方針か,失った遺物の取り戻し(=修復)が部分的にしかなされず,今はバロック一本で行くしかない(表層だけ観て帰る観光客相手に,と云う意味で)に等しい状態…と言い切ってしまうのは乱暴か?
私の嗜好と研究対象で云えば,国家社会主義物件が少ない上に,赤に組み込まれた割にDDR物件もそんなに目立たず(調査不足ってだけの可能性が高いけど),物足りなさは否めず。結局滞在中に申し上げた状況が改善される事はありませんでした。

戦災が一番の理由でしょうけど,ドレスデンはロッテルダムみたいに新しい町…より正しく表現すれば,結果として新しくなってしまった町なのです。だから中心部のバロック群を除いては観光客が喜ぶ要素はとても少なく,そのエリア以外ですとこの調子。
建物探訪もロクにしなかったと現地で申し上げましたが,以下お示ししている一部はひと昔前にイケてた建築。ドレスデンの建築サイトに載っている,存在意義と謂われがちゃんとある建物です。そんなワケで細々とやってはいたんですけどね。事前にリストアップした物件のほんの一部しか観ていません…。

尚,私のドレスデン訪問はこれが2回目ですが,申し上げたとおり,初回が2002年の洪水直後なものですから,全てが初見と言ってもいい程。私が憶えているのは子供の背丈くらいの水染みが残る,閉鎖された多くの建物くらいです。上述の建築サイトには2002年以降に竣工した建物も多く載っていて,本当に,初めて訪れた町みたいでした。


  

  

  


しかしこれは強烈に記憶しています。シナゴーグ。2001年の竣工ですから,私が観たのは建ったばかりの頃。今回は中にも入れたのですが,ここに内部画像を載せていいものかわからないので割愛。ザールブリュッケンの建築事務所による設計。カッコいいです。
ここを訪れて知ったのですが,ドイツのシナゴーグには現代建築がとても多いんですね。水晶の夜のせいなのか?わかりませんが…。

 

 

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