Montag, 22. September 2014

フランクフルト・アン・デア・オーダー(1) Frankfurt an der Oder (1)

わずか中1年でのベルリン訪問は終始グダグダでしたが,週末の小旅行にかける気迫も全く持てず,本当に無為に過ごしてしまいました。
と云うのも,東北方では一昨年の遠征でビンツまで行ったし,南方,南西方なら実に去年ライプツィヒとアイゼナハ他に行ったばかり,東南方にはイイとこあるけれど行く気になれず,西北方はそろそろハンブルクに…と思っているのでその時の方が好都合。

と,遠征先候補がなくなってしまったのです。どうにか絞り出したまあまあ近くの町は近くのお友達の情報によれば町挙げての大改修工事の真っ最中(来年か再来年に大きな記念年が来るらしい)でしたが,何しろこれしかないので午後も結構な時間になってから中央駅に切符を買いに行…って突然思いついたのが,長年の憧れであったフランクフルト・アン・デア・オーダー。そこそこ離れてるし,観るべきものもゼロに近いから夕方からでも十分!と,どうにか気持ちを立てて切符を買って車中の人になりました。

1時間強で着いてしまう距離ではありますが,出ベルリンはどうにか果たせました。果たして着いたフランクフルト・アン・デア・オーダーは,自分がベルリンにいたのがいけかったのかも知れないけれど予想を裏切らない小ささで,夕方からの遠足でホントにちょうどよかった,美術館の類は諦めなければならないけれど,企画展も自分の好みとはかけ離れていたし,まぁヨシとするかと。

この町にナゼ憧れていたかと云えば,それはもう笑ってもらえるネタとして温め続け,いつか実際に行ってネタにしようと云う屈折した気持ちがいつの間にか昇華していた事と,自分にある最果て願望が合わさった事が理由だろうか…なかなか説明が難しい。

フランクフルトと云ってもあれじゃありませんよ,空港と金融の。…これをネタに出来るのは業界の皆さん相手に限られ,マニアネタとも言えそうな市場の狭さ。事情通の間ではベタにもなりかねないものの,実際に行くヒマ人はそうそういない筈ですし,めぼしい町には行き尽くした者の余裕と云うか高い経験値の産物と云うか,がまたイイのです。

観光旅行の対象国としてしかドイツを見ない人は,国内にフランクフルトはひとつしかないと思っているでしょうから,私がしつこくアン・デア・オーダーと言ってもまるで入って来ないんでしょうが,独語の学校に行くと大抵の講師は空港と金融のフランクフルトの事はフランクフルト・アム・マインとキッチリ言います。「ドイツにはもうひとつフランクフルトがあるから」と理由を述べますが,まぁそれだけ言っときゃいいだろとばかりのやっつけ仕事っぽさは否めず。

そんなもうひとつのフランクフルトです。しかし,私には珍しい場所だったから,ほんの数時間の滞在でも記録数は多かったです…と云っても見所が少ないので対象は限られますが。


……小さい町とか観るとこないとか言っていますが,その場でそう思っていただけです。今になって,私が興味を持っている時代の遺物がそれなりにある事を知りました。ちゃんと調べてから時間を取って出向けばよかった(泣)。




この町の紋章には雄鶏と鷲がいますが,町でよく見たのはカワイくアレンジされたカラスのような鳥。右のふたつが観た中では最も雄鶏らしかったんですが,これはこの町にある欧州大学で見つけた物なので,町の象徴である雄鶏をモティーフにしていても見ている物は違う可能性があります。








コテコテの東に属していたこの町には,やっぱりそれらしい名残りがありました。若者の為の映画館(?)の廃墟。このベタベタな煽情壁画は東の名物です。建物の横に据えられていた親子像も,ここにあるとそんな物に見えてきます。
そしてこれ。お決まりの通りがここにも当然存在します。ハインリヒ・ヒルデブラント氏は大方SEDかどこかの政治家なんでしょうけど,調査及ばず…。



この町はヨハン・ゼバスティアン・バッハの息子カール・フィリップ・エマヌエルを押していますが,ゆかりはゆかりだけれどここの大学で法学位を取得するもその道を諦め,去ったのち結局音楽で名を成すワケですから大々的にイヴェントを起こされたらカール・フィリップ・エマヌエル本人は逆に迷惑に思うんじゃないでしょうかねぇ。


と,地味な記録から入りましたが,フランクフルト・アン・デア・オーダーはこんな感じです。












これで十分だとも思うんですが,これしきの町に,なんと続編を用意してます。
ちなみにこのノルディックまがいな建物はただのホテル。

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