Montag, 17. Januar 2011

プウロ道を極めんとて… puuro

フィンランドにはナゾの粥があります。フィンランド語でプウロ。私が初めてフィンランドに行った時,当時のお友達を訪ね,フィンランド人の生活を彼等から,そしてここに寄宿していたハンガリー女性から教わりました。私はその時,フィンランドの冷凍食品や惣菜をとても気に入って,ここはきっと食べ物が合う国だと思ったものでしたが(その割に残念ながらその後フィンランド料理研究が進んでいない),プウロは教わらなかったなぁ…。




ヨーロッパ滞在も折り返し地点を越えるとパン食に嫌気がさすようになります。日本では当たり前に食べているからおかしなハナシなんですが,湿った炭水化物を切望するようになるのです。夕食で摂ればいと云うハナシでは済まず,本格的にイヤになってしまいます。
安いホテルだと朝食にはパン,チーズ,シリアル,ヨーグルト,ゆで卵,果物くらいしか出ません。もうちょっと程度が上がると火の通ったオカズが出ます。私はこのオカズを狙っていて,旅程後半にこの手のホテルに滞在してパン抜き(?)をすると朝食生活を嘆かずに済み,ゲンナリする事がありません。
併しオカズだけで満足は出来るものの,やはりジャガイモ以外の炭水化物も欲しい。そんな思いにこたえてくれる国はヨーロッパにはそうそうありません。だけどフィンランドにはプウロがありました。違う名前で出している国が他にあるかは判りませんが,それなりにいろんな所に行っている私が見たためしがないって事は,やはり望み薄なのでは(望んでいるのは私だけであろう)。

私が知るプウロは穀物から出来た物だけです。米のプウロが存在するのかは知りません。基本的に無味で,自分で調整して食べろ,って事みたいで,プウロのそばには砂糖やシナモンパウダーが置かれています。
砂糖,シナモン…私は最初,「ゲー」と思いました。
粥だろ,これ。塩だろ普通。
米の粥を塩味で食べる事しか知らなかった私は,最初のリアクションどおりそうした物には興味を示さず,塩をかけて食べ,とても満足した事を思い出します。
次の滞在で私は,よそったプウロの半分に砂糖をかけて挑戦。意外とイケるもんだなと思いはしたけれど,やはり日本的な感覚も捨てられず,残り半分は塩味で,それを最後の一口にしたものです。
そして今回ですが,初日こそ半分ずつで食べていたけれど(従って上の画像は初日の物),今回のプウロ材料がそうさせたのか,「これには砂糖だよな」と思うに至りました。そして,砂糖だけではなくシナモンを足すと更にイケる事も発見しました。

わずか3泊ではありましたが,最終日までに私は「プウロは甘く食すべし」と考えるまでに成長。これでひとつ郷に従えたな,と悦に入って部屋に戻ろうとする際,私は観てしまったのです。老婦人がプウロに牛乳を投入しているのを…。

ここまでやらなきゃいけないのか。これじゃあドイツの悪名高きミルヒライスと同じじゃないか!

私は愕然としました。ミルヒライスはまさに牛乳ご飯で,在独邦人の多くが「あれは食べ物じゃない」と渋面する代物です。私はそう云う前評判に恐れをなして挑戦した事がないのですが,ミルヒライスも甘くして食べる物だったと思います。この御婦人はフインランド人のように見受けられましたが,こっちでは粥ってそう云う存在なのか…と,甘いプウロを親しめるようになったというのにゲンナリしてしまいました。

我がプウロ道,いつ極まるのか…。

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