ヴィーンの鉄道駅は工事中
ヴィーンの地下鉄について,私はここで前に2度,言及しております(2007年1月,2008年8月)。
今度は鉄道。一国の首都の鉄道駅がこんなんでいいのか,と昔から思い続けていたふた駅が改修工事中である事を今期知りました。
必要だと思います。ホントにショボいんです,ヴィーンの鉄道駅。
このショボさに愛着を覚える方は多くいらっしゃるとは思いますが,私は「ちょっとは威信をかけようと思ってみてもバチは当たらないんじゃ…」と考えていたクチなんで,賛成か反対かと言えば,まあ賛成かな。
ヴィーンの主要鉄道駅は3つ。西,南,ミッテ。厳密にはまだ,あるにはあるんですが,国際線の発着回数で考えればせいぜいこの程度かなと。
ミッテの使い勝手について,私は詳しく知りません。利用機会がないんです。ただ,数年前に供用を開始したエアポートトレイン(高くて不評と聞く)はミッテにしか入っておらず,どうもここも西,南以前から改修をやっているらしい(ヴィーンには足繁く通ってる割にこの程度…そのくらい,ミッテには用がないんです)事を考えると,ベルリンのツォーに対する新生中央駅のように,その名に相応しい働きをやがてはここに求めるようになるのかな,と云う想像も出来ます。
と,グタグタと述べたところでこちら西駅。外観上はそんなにショボついた印象はないし必要な機能は網羅されているんですが,古臭さは否めず,更に列車発着エリアがどうにも地方のターミナル駅。
それがなんと,2011年の秋以降こんなんに生まれ変わると言うんですよ(この時,VQしかカメラが動かなかったので強めの色味で失礼します)。
既に改修工事は始まっていて,空港バスの停留所がとんでもないところ(オオゲサ)に移されるわ仮囲いで動線が長くなってるわでなかなかに不便です。
私はその利便性を採って通常のベースを西駅周辺としているんですが,工事の間はちょっとやりにくいなぁ。シュヴェーデンプラッツに引っ越そう(“引っ越す”て)かな…。
私はモダンな駅舎も好きですが,ドイツの真似っ子みたいになるのはやめて欲しい。コンペ,したんでしょうね。誰の設計か…。
ヴィーンに来る日本人観光客には不評なんじゃないですかね。日本人は妙な思い入れと見当違いな期待を引っさげて旅に出がちですから,ピカピカの建物よりも現行のくすぶった感じを愛おしむ人が多いのでは。
そう,京都駅が新しくなって多くの人がガッカリしたように。
だけど,新築の駅に旅情は期待出来ますまい。ロモとホルガを愛する人達にとっても,それが似合わない駅舎になると言えそうです。せいぜいガッカリしろーーー(VQもダメだろうな…)。
ま,mal sehen。
南駅については利用も何も,完全封鎖状態でした。西駅のように「住みながらの工事」はしておらず,入る事すら出来ません。
私は空港からいつも西駅行きのバスを利用するんですが,何も知らない状態で,今までは途中に寄っていた南駅の様子を見てガクゼンとしました。
廃駅か!?とさえ思いました。しかしバスは何事もなかったかのように南駅を横目に通過。完全無視です。西駅に着いてから,運チャンにあれはなんなんだと訊きました。運チャンは,ただ「閉まってるんだ」としか教えてくれず,いつまでかと問うと「2年くらいかな」と。
その後,西駅の様子を見て,あぁそう云う事なのか,と判った次第です。
どうりでどんなに調べても南駅-ブダペスト東駅の直通便(今までの仕組みで言えば,一般的に南駅はオーストリアと云うかヴィーン以東への国際列車-国際とは限らんが…-が発着する駅でした。西に来るのは通常,以西便)がなかったワケだ…。
現在,南駅の代替策として,別の駅が使われていますが,詳しい事は判りません。(ミュンヒェン-)西駅-ブダペスト東駅の便の場合では,マイドリンクでした。
よし,次のヴィーン訪問時にはミッテを観に行こう。
4 Kommentare:
そう、ウィーンの玄関口にあたる西駅と南駅は両方とも工事中なんですよね。私は訪墺前に南駅閉鎖を知ったので、せめて残骸だけでも記録しておこうと南駅とついでに西駅にも足を運んできました。
清さん、もしかしたらご存じないのかも知れませんが、南駅は廃止されて新たに中央駅として生まれ変わります。その本格的工事が始まったワケです。南駅からはズュートバーン(グラーツ方面、現在マイドリンク駅発着)とオストバーン(ブダペスト方面、現在旧南駅南東の仮設駅発着)という二つの路線が別方向に伸びていますが、これらを一つにつないだ連接点に中央駅を設置してそれぞれの起点とし、さらにはヴェストバーン(ザルツブルク方面)等の起点もここに持ってくるとのことです。ただ駅自体はコンパクトになり、駅周辺では大規模な再開発が行われるそうな。一方で西駅はリニューアルするも位置づけとしてはローカル駅に「格下げ」されるそうで、マリアヒルファー通りでは商業地域としての地盤沈下を憂慮する声があがっている...私がいままでニュース等で得た断片的な情報を大雑把にまとめるとこんな感じになります。
ウィーンを中継地とする鉄道利用者にとって、たしかに利便性は向上するでしょう。しかし、頭端式(俗にいう行き止まり式)ホームではなくなるため大きな荷物を抱えて階段やエスカレーターを上下移動、さらに数が少なくなったホームでより多くの列車を捌くため短い停車時間での乗り降りを余儀なくされる。う~ん、旅情なんてものなくなっちゃうんじゃないかなぁ。この計画が成功するか否か、mal sehenですな。
あと、忘れてた...ミッテ駅ですが、地下ホームは改装されてきれいになりましたが、地上へ出ると駅舎もなくハルテシュテレといったほうがふさわしいかもしれません。そもそもミッテなんて中心部がいちばん近い駅というだけですから、千葉中央駅みたいなもんです。駅自体にスター性があるわけじゃないし。
長々と能書きたれてスミマセン。この手のハナシ、私のウィーン仲間で理解してくれる人いないんですよねぇ...あ、お断りしておきますが、私はテッチャンではありません。
こうして見ると西駅の駅舎って味があるなぁ...
あいやー,御丁寧な解説恐れ入ります。
そうなんです。私は勝手のわかっている場所については事前に殆ど何も調べません。今期の場合,ブダペストについては歩き方の指南書最新版を熟読しました(調べると云ってもこの程度)が,ヴィーンは完全にノーチェック。
学校の授業があと1回多ければこれをネタにしたんですが,本件は次学期に引っ張れると判断し,鮮度が大事な他のを使っている間に終わってしまって。だから本当に私は,自分で見た事以外何も知りません。
渡航準備中ÖBBのサイトを見ても,「おかしいなぁ,なんでいちいちズュートティローラープラッツが出て来るんだ…まぁいいか,ヴェストから乗り換えナシならその方が好都合だ」と思うくらいでした。
南の周りはカッスカスですもんね。あのあたり,ベルヴェデーレを除いてはトロリーバスが走っててもおかしくない雰囲気ですし,いいハナシなんでしょう。ただ,ちょっと下れば商業エリアがある(U1だったか何かのシュトラーセンバーンで数駅)ので,規模で考えれば,本物のマリアヒルフ以上にそのへんの人達には脅威になるでしょう。
しかしヒドいですね。南と西で明暗がわかれるんですねぇ…。でも,南の再開発地域はどうせガンツモダンなんでしょうし,商店街好きの頑迷な老人(オーストリアには多いのでは)は相変わらずマリアヒルフを選ぶんじゃないかな。いや,希望ですが。
ズュートがハウプト(と呼ぶのだろうか)になるんなら,ミッテの存在意義ってなんですかね?何かのサイトでミッテの工事案を見ました。すさまじく立派な予想図が出ていて,おぅこれは素晴らしいと思ったものを…千葉中央か。それならF.J.の方が寧ろ重要か?勝手にだまされてました。なんでそんな役にも立たない(言い過ぎか)駅にCATを停めるのか。ヒルトンから金をもらってるのか?
ところで全然関係ないのですが,ガソメーターの没落ぶりには驚きました。どうしちゃったんでしょう。殿下におかれましては未踏なんでしたっけ?
しかし,まっとうな時間に就寝してください…。
ミッテ駅を擁護するわけではありませんが、地下鉄との乗換駅ですから重要だとは思います。誤解を招く駅名がいけないんですよね。北駅みたいに駅名を地下鉄と統一したらいいのに。
ちなみに私は日曜・祝日によくここを利用します。というのも、駅前(というか駅上)の複合商業施設にある書店タリアが無休で21時まで営業しているんです。品揃えも豊富で、平日に買いそびれたときなどありがたい存在。オーストリアまで行って休日に買い物するな!と怒られそうですが。
ガソメーター、やはりそうでしたか...昨年春に初めて行きましたがガラ~ンとしていました。似たような施設があちこちにできているからパイの奪い合いなんでしょう。
地下鉄とSが接続出来る程度ならヴィーンを目指してやって来る者には重要度が低いですよね。
かつてヨシが紹介してくれたアパートに泊まっていた時,そこはミッテからトラムひと駅だったんですが,そのトラムが南駅にも乗り入れていたので,やっぱりミッテには寄り付きませんでした。ミッテに出ればUが走っていたのに,です。どうにも縁がありません。
私はツィーグラーガッセを最寄り駅とするマリアヒルフのタリアが好きです。今期はそこでランゲンシャイトの洪語小辞書他を買いました。
ところでなんなんですかトラムの1と2は。環状線じゃなくなっちゃいましたね。観光号なんて乗りたくないし,不便です。
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