Mittwoch, 15. August 2007

Nord.Botschaften

東京には大使館テナントとでも云うべきビルがあります。主にアラブ,アフリカ系の国の大使館が入っているように記憶しています。総じて国力が弱そうな国です(アラブ系でも,六本木のはずれにあるサウジアラビア大使館はスゴくリッパ!カッコいい。さすが金満の国)。
ベルリンにも大使館テナントはあります。日本ではやっていないと思うんですが,ヨーロッパの小国は自国の大使館をテナントビルに入れています。また,間口は独立していても単独の建物には見えない大使館もあります。要するに,大使館用ビルが並ぶエリアがあるんです。大使館街…ですかね。「街」と云うと旧家の邸宅とか昔は宮殿モドキだった建物が並ぶお屋敷エリアを想像してしまうので,ちょっと戸惑いますが,そこはベルリン,築浅物件もよく使われています。

  


そんな大使館テナントの中で,一際光っていたのはこれです。
北ヨーロッパ5ヵ国の複合大使館施設。スカンジナビア航空やスカンジナビア政府観光局はデンマーク、スウェーデン,ノルウェーの3ヶ国だけで運営されていますが,ここではその3ヶ国にアイスランドとフィンランドが足されています。ですから公式にも北ヨーロッパ諸国大使館と表示されています(スカンディナヴィアを名乗れない理由については拙著を御覧あれ)。
この図,建物の配置図です。これらが表はこのアクリル板,裏は以下御覧いただく巨大なルーバーパネル様で囲われています。人間の目の高さに来るあたりには部分的にパネルの代わりにアクリル板が嵌め込まれており,中の様子が見えます。最上段右側の写真を見てください。建物の反対側まで抜けるんです。計算の上でここを開けたんでしょうね。
アクリルは透明だし,ルーバーは動かせば風と光を取り込めるので,大使館として閉鎖的であらねばならない要素を満たした上で,人に与える印象は開放的に出来ています(外見だけでの物言いです)。

大使館に併設されている情報センターみたいな建物には,誰でも入れます。私も入ってみましたが,観光案内や各国のドイツとの関係を記す書類が並べられている他に書籍,コンピュータが用意されています。ベージュのスワンチェアがたくさん!ひとつ欲しい。また,上記写真で御確認いただけますように,特別展も行われています。これは日本のスウェーデン大使館でも同様ですね。
残念ながら現在は企画展の準備中。私がここを去る日が初日です。行ってはいられません。残念…。
ここの1階(ヨーロッパ式の数え方による)にはカフェテリアがあり,これも昼食時以外は一般に開放されているようです。中段左側の写真,椅子が見えますか?これがそうです。






実は今日の件名のバス停があって,ここに来るまでは何のことだか判らなかったんです。
「Nord.」と省略されてますからね。大使館って訪問者の利便をまるで考慮していない立地にある事が多いんですが,ここの場合バスの停留所のすぐ側,しかもそのバスは頻繁に走るのでベンリです。残念なのは,本当はここにはまるで用がない事です。
因みに私はここで,未到にして憧れのアイスランドの資料を1冊,もらって来ました。





対岸では彼等が見守っています。こっちは大使館ではなく,経済諮問機関?的な施設ですが。

2 Kommentare:

Anonym hat gesagt…

対岸で見守る彼らがいいですね。右奥にある大使館とのコラボレーション?というわけではないでしょうけど。
もしかして、私がこう反応するのを見越していました?:-)

5か国同居とは魅力的ですね。とくに用事はなくとも、各国の資料をあさってカフェテリアで休憩しつつ北方に思いを馳せるなんて、楽しいだろうな。

細部まで見ていくと現代の建築は、美的だけでなく機能的にもよく考えられたものなんですね。アルトバウが好きな私も、ちょっと見方が変わってきました。

Sei hat gesagt…

あのぅ…。
ここでまでいつもの源氏名を名乗らないでもいいのではありませんか?
別名を使うなんてどうでしょう。例えば,そうですね,「おぷふぁー」とか。

http://tagebuch-von-s.blogspot.com/2007/06/blog-post_30.html

これを見てください。ここではフィンは仲間に入れられています。でもアイスランドがいない。
本拠で見つけた物だけに,そのうち解釈が変わってフィンもスカンディナヴィアに属するなんて言い出したりはしないか…。

そりゃ中身にも萌えますけど,カテゴリー「建築」ですからね。よっぽど嫌いな国でなければ,私はここに載せますよ。現代建築が好きなんで。
多分内部にはもっと多くの工夫があると思いますよ。

スイマセンね,こんな美しい建物を載せた翌日の話題がヘンテコな靴なんて…。